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働き盛りの壮年期はがんに罹患するリスクも跳ね上がります。
しかし、早期に発見して治療すれば恐ることはありません。
その手段として消化器がんには内視鏡検査が最も有効です。
MEN’S EXでは、『自分の未来を守る健康への投資術』を掲載しています。
解説は東京女子医科大学・野中康一教授が解説します。
がん死の割合は40歳すぎて2割程度から徐々に増加
壮年期後半には4割にもなる
社会的地位が上がり、責任のある仕事を任せられるようになった反面、ストレスも多く、
心身の負担が増大する壮年期(40~64歳)は、重篤な病気にかかるリスクも高まってきます。
この年代は高血圧症、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化症などに加え、
こうした生活習慣病やメタボリックシンドロームをベースに引き起こされる心疾患や
脳血管疾患に注意しなければなりません。
また、日本人の2人に1人が罹患するといわれるがんも侮ってはいけません。
治療の進歩とともに以前よりは長生きできるようになってはいるものの、
男性では4人に1人、女性では6人に1人ががんで亡くなっています。
「厚生労働省が公表した2023年人口動態統計では壮年期の男性の死亡原因の第1位は悪性新生物、つまりがんであることがわかっています。全死亡率におけるがん死の割合は40歳をすぎると2割程度から徐々に増加し、壮年期後半には4割にもおよびます」
国立がん研究センターの最新がん統計(2020年)によると、男性が最もかかりやすいのは前立腺がんでした。
次いで大腸がん、肺がん、胃がんが続きます。
そして女性で死亡数が最も多かったのは肺がんで、次いで大腸がん、胃がん、膵臓がんの順でした。
「がんの中には、胃がんのヘリコバクター・ピロリ菌(以下、ピロリ菌)や子宮頸がんのヒトパピローマウイルスなど、発症にかかわるリスク因子が明らかになったものもあります。しかし、多くのがんは、さまざまな要因によって発症していると考えられており、確実に予防する有効な手段がないのが現状です。がんで死なないためには早期の段階でがんを発見し、適切な治療を行うことが不可欠なのです」
国立がん研究センターの5年相対生存率データによると、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんは、Ⅰ期(がんの進行度を表すステージのうち初期の段階)で見つかった場合、95%以上の人が助かっています。
がん検診を受けることが“健康への投資”になる
「がん治療に貴重な時間とお金を費やすのなら“健康への投資”だと考えて、がん検診を定期的に受けることをおすすめします。なぜなら検診を受けることで早期に発見できて、確実に治せるがんがあるからです」
その主たるがんは、国が検診を推奨する5大がんです。
一方で、がん検診は自治体が実施する『住民検診』、事業者や保険者が実施する『職域検診』、
個人が人間ドックや専門クリニックなどで任意を受ける『その他のがん検診』の3種類に分かれます。
住民検診や職域検診には公費が投入されるため、集団での効果やメリットに重点が置かれ、
国が推奨する方法(がんの種類、検査項目、年齢、受診間隔)に従って行われています。
これに対し、そのほかのがん検診は個人の任意で受けられ、かつ自費診療となるため、
検査できるがんの種類も検査項目も対象年齢も広がり、選択肢が増えます。
「国が検診を推奨していないがんは見つかりにくいのか、あるいは推奨されていない検査項目ではがんを見つけにくいのかといえば、一概にそうともいえません。例えば、小型カメラを体内に挿入し、肉眼で直接観察できる内視鏡検査は喉頭がんや食道がんを自覚症状のない早期の段階で発見することが可能です」
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