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ひとりグラスを傾ける時、お酒はオンからオフへのスイッチとなり、明日への英気を養ってくれます。
また、仲間と乾杯する時、お酒は人と人をつなぐ潤滑油となり、絆をより深めてくれます。
お酒は仕事も人生も濃いものにするのに、欠かせないものです!
今号のGOETHEでは、日本のお酒を大特集!
今回はその中から、『「IWA 5」最新傑作が誕生!伝説の醸造家の夢の実現』をピックアップします。
「IWA 5」最新傑作が誕生!
伝説の醸造家の夢の実現
壮大なプロジェクトが始動してから数年が経過しました。
場所選びから設計まで行った世界的な建築家で、旧知の隈研吾氏による酒蔵も一昨年完成。
今秋、『IWA 5』の最新作となる『アッサンブラージュ4』の披露のため来日したリシャール・ジョフロワ氏は、立山連峰も富山の海も見える田んぼに囲まれた酒蔵で新作について語りました。
「酒にとってのテロワールは、米そのもの以上に蔵にある」
ワインの世界で使われるテロワールという言葉。
これは素材となるブドウが生まれ育つ場所の環境、いわゆる風土とそのブドウを手入れする人の存在を意味します。
ワインの品質や特性はブドウ次第であるため、テロワールに重きが置かれています。
しかしジョフロワ氏は酒にとってのテロワールは蔵だと言います。
全国に1000以上の酒蔵が存在していますが、どの蔵の設計もひとつとして同じものがなく、そのレイアウトは酒質やスタイルに関係すると考えています。
「水、人、蔵のレイアウト、マイクロフローラ(微生物叢)、そして造りが酒に反映される」
3種類の米を4カ所の産地から取り寄せ、5つの酵母を使用し、毎年32個の最新のイタリア製ステンレスタンクで醸します。
そしてシャンパーニュでいうリザーヴワインならぬ、リザーヴ酒も複数種類貯蔵。
新酒と貯蔵酒合わせて40~50種類に及ぶ個性の異なる酒から、およそ20種類を緻密に組み合わせ、アッサンブラージュを構築します。
その後、一年以上にわたり瓶内熟成されて「IWA 5」は完成します。
これまでの日本酒の考え方から並外れた、独創的な手法です。
「アッサンブラージュのデザインは毎年変わるので、新たな発見をして楽しんでほしい」
アッサンブラージュ4の鍵は完璧なバランスと複雑さ
さて、今秋リリースされた「IWA 5 アッサンブラージュ4」は、どのような味わいなのでしょうか。
第4弾の鍵となるのは完璧なバランスと複雑さ。
甘味、酸味、旨味、苦味のバランスを追求した結果生まれたといいます。
バランスが秀逸なため、ある意味で飲みやすく感じる人が多いに違いありません。
それはジョフロワ氏がドン ペリニヨン時代に使っていた言葉「シームレス(継ぎ目のない)」に通じるものがあります。
また、豊かさと軽やかさを兼ね備え、深みと複雑性があり、余韻が長いです。
これはまさにアッサンブラージュの為せる業です。
「この複雑さがあるからこそ、料理が『IWA 5』のさまざまな側面を引き出してくれる。『IWA 5』をつくりはじめてから、しだいに点と点が結びつき、手持ちの札が増え、何をどうすればどのような結果になるかわかってきた。だからマジシャンのように皆さんに驚きを与える準備も整い始め、私の夢のプロジェクトが結実しようとしている」
ジョフロワ氏は未来を想像しながら微笑んでそう語りました。
本誌では、日本のお酒と世界のコラボや活躍などが紹介されています。
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