M-1グランプリが特別な大会であり続ける理由:頂上決戦が生む感動とドラマ

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今年で20回目を迎える「M-1グランプリ」

なぜこの大会は注目され続けるのか?

今号の日経エンタテインメント!では、M-1が特別な大会であり続ける理由について深堀しています。

 

初回大会の1桁だった関東圏内視聴率を最高24%弱まで伸ばせた理由とは?

 

漫才の頂上決戦が、ここまで芸人と視聴者の心を離さない恒例イベントになるとは、2001年のスタート時には誰も想像しなかったでしょう。

「M-1」は、格闘技の「K-1」が名前の由来であり、当初は薄暗い格闘技場のようなイメージのセットを組んでいました。

ヒリヒリするシビアな審査に、半端ない緊張感と漫才師の底力を見せる見応えはありましたが、初回の視聴率は関西で20%を超えたものの、関東では1桁にとどまります。
いきなり全国的な人気を得たわけではありませんでした

1年目から総合演出を経験し、現在はチーフプロデューサーを務める朝日放送テレビ桒哲治氏は、「05年に会場をテレビ朝日に変更したと同時に、セットをガラッと変えたことが起爆剤になったと聞いています」と話します。

真剣勝負をかけるにふさわしい最高の舞台に、ということで、ラスベガスの一流ショーをイメージした豪華で華やかなセットに一新しました。

キラキラした光の中で、優勝したブラックマヨネーズが掘り出したシーンは、「スタッフの間でも強く記憶に残っている瞬間です」(桒氏、以下同)。05年の視聴率は関東地区で12.6%。翌年は同18%にまでアップし、上昇気流に乗ることに成功しました。

「M-1」で様々なドラマを生んできた「敗者復活戦」は02年目から導入。
準決勝敗退した組にチャンスが与えられ、生放送当日に選ばれた1組が決勝戦に参加できます。

2007年には、世間的には認知度が低かったサンドウィッチマンが勝ち上がり、初めて敗者復活から優勝しました。

「並みいる強敵を倒して、何者でもなかった人が一躍スターになるという、漫才ドリームを体現しました。大会をかき乱すワクワク感も生放送とマッチして盛り上がりました」

さらに、この翌年の第8回大会で、関西地区は35%、関東でも23.7%と歴代最高視聴率を記録しました。

 

出場資格の変更
より洗練された漫才バトルが繰り広げられる

 

大会は2010年に一旦休止し、2015年に復活。出場資格は「結成10年以内」から「15年以内」となりました。

10年までの第1期では若々しいエネルギーや革命的なアイデアが光りましたが、15年からの第2期が始まったときは、芸歴が延びたことで漫才自体のスキルが上がり、より“頂上決戦感”が増したように感じたといいます。

先の読めないスリル感を高めたのが、17年目に導入した「笑神籤」

生放送中にくじを引き、名前が書かれている組が漫才のステージに。
それまでは事前に出順を決め、敗者復活組は最後の登場でした。

失敗が許されない生放送で「笑神籤」に対応するには制作各所にかなりの労力がかかり、出場者の負担にもなりますが、「リスクはありますが、運までも味方にした人が勝つということで、芸人さんからは『公平でいいんじゃないか』との意見もいただきました。結果、芸人さんの対応力の高さも見せられていると思います」。

2018年には霜降り明星が最年少で優勝(せいや26歳、粗品25歳当時)。15年から17年は休止期間に溜まったエネルギーを発散するかのように、全体的に年齢と結成歴の長い人たちの戦いになっていましたが、その状況を霜降り明星が打破しました


 

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