生まれ変わりって本当にあるの?アメリカで研究されている『死者の記憶を持つ子どもたち』

  • 更新日
  • 有効期限 2025.01.08

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犯罪ドキュメンタリーや事件操作のドキュメンタリー番組を専門に扱う『CRIME + INVESTIGATION』。

今回のムーでは、『海外チャンネル・レビュー』記事より、前世の記憶を持つ子どもたちの証言から、生まれ変わり現象と前世の“自分”を探ってます。

 

「生まれ変わり」は存在する!?
死者の記憶をもつ子どもたち

 

子どもが突然、911当日の様子を詳しく話しはじめたら?

何の知識もないはずの日本での悲しい思い出を語ったら?

そして、撲殺される瞬間の思いを伝えてきたら?

 

ケイドは、3歳になったころから「過去に死んだことがある」というようなことをいいはじめました。

同時に、高いビルと飛行機を極端に怖がります。

決定的なのは、「自由の女神が見えるビルで働いていて、それが崩れ落ちて僕も死んだ」と語ったことです。

 

ケイドと一緒に4年間も苦しんだ両親は、息子の中に911の犠牲者の記憶が刷り込まれていることを信じ、具体的な行動に出ます。

 

特別編のエピソード6では、前世の同僚と会って話をする様子が紹介されます。

体験者しか知り得ない細かい情報まで思い出す様子は、本当に不思議です。

 

タリア(エピソード4)は発話が早く、おむつの卒業も早かったそうです。

3歳になったある日、手を切ってしまった父親に“完璧”な手当てをして家族を驚かせました。

そして何日か後の夜、月を見ながら父にこう言いました。

 

「パパ、私が日本人だったときのことを覚えている?」

 

さらに、かわいそうな老女や過労状態で死んでしまった小さな女の子などの話を、大人びた口調で語りつづけました。

やがて達筆な漢字を書き、6歳になると、家紋のようなものを描いて父親に見せました。

最終的に明らかになるのは、タリアの前世が多くの原爆被害者を助けた医療関係者だったという可能性です。

 

ジェイコブ(エピソード6)の体験は強烈で、かつ感動的です。

彼にはバットで殴り殺されたという記憶がありました。

死に至るまでの鮮烈なイメージが残っているというのです。

苦しむ息子を見かねた母親は、ありとあらゆる情報をネットで集め、伝えることに。

そして1986年に森の中で撲殺された14歳の少年の存在を知ります。

 

番組が段取りを進めてジェイコブと会うことになった犠牲者の母親は、ジェイコブと抱き合った瞬間に亡くなった息子の匂いを感じとりました。

それ以来家族ぐるみでつき合うようになったふたりは、毎日のように話をしています。

 

この分野の学術的研究も確実に認知されつつあります。

バージニア大学知覚研究学部教授のジム・タッカー博士は、過去20年にわたって前世の記憶を持つ子どもたちのケーススタディーを積み重ねてきた生まれ変わり現象のエキスパートです。

これまでの研究の集大成として『Before』(2021年刊行)という精神医学書も出版しています。

 

タッカー博士がリードする形で、少なくともアメリカでは、生まれ変わり現象が精神医学分野における正式な研究対象となっているようです。

そういった状況のアメリカで、『死者の記憶をもつ子どもたち』のような番組が製作されるのは必然なのかもしれません。

 

関係者に会うことができたり、史実をもとに謎を解くことができたりすると、前世の記憶を持つ子ども自身と親にとってのネガティブな要素はすべて消え、前向きにとらえられるようになるかもしれない。

 

シリーズのテーマはあくまで不可解な現象であり、どのケースの背景にも悲しい事実が厳然としてあるのですが、番組を見た後はなんともいえない不思議な感動で満たされます。

視聴者目線からも、子どもが呪いめいた運命から解き放たれ、亡くなった人が心おきなく旅立つことが確信できるからではないでしょうか。

 


 

本誌では、放送された番組の詳細や、感動・衝撃シーンについても掲載されています。

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