住友商事CEOインタビュー「米国では政治色に対して敏感にならなければいけない」

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米国で『トランプ1.0』の荒波を経験するなどし、2024年4月に就任した住友商事社長最高経営責任者(CEO)の上野真吾氏。

数年前には5大商社で唯一最終赤字を計上しましたが、課題事業の整理にはメドをつけました。

新たな組織体制やユニークな採用選考などをひっさげて反転攻勢に出ます。

 

日経ビジネス電子版で取り上げられている、住友商事社長最高経営責任者(CEO)の上野真吾氏のインタビューをピックアップします。

 

米国では政治色に対して
敏感にならなければいけない

 

トランプ氏が米大統領に再選しました。
上野さんは『トランプ1.0』の時、米国に駐在していましたよね。

 

当時はニューヨークにいましたが、『なんでトランプ氏が大統領なんだ』という意見の人であふれかえっていました。一方で(鋼管ビジネスなどで付き合いのある)ヒューストンでは『トランプ氏万歳』と喜ぶ支持者ばかりでした。

こういう状況の中で『あ、しまったな』と思うこともありました。あるパーティにニューヨークとヒューストンのお客さんを招いたのですが、ゲストスピーカーが民主党のことを批判し始めたんですよ。その意見に対し、拍手する人とぶぜんとした態度で聞く人が同じテーブルにいるという気まずい事態になりました。日本とは異なり、米国は明確な政治思想を持っている人が多いので、政治色に対して敏感にならなければいけないという象徴的な出来事でした」

 

分断進むも、米国経済は伸長

 

『トランプ2.0』はどう見ますか。

 

「(トランプ1.0の時は)国内総生産(GDP)は堅調だし、株価は上がりました。当時の米国は対外的な役割を担っていないとの批判もあったけど、国内経済については『こんなに伸びるのか』という思いを抱きました。新型コロナウイルス禍で落ち込んでしまいましたが。

今回は(大統領職と連邦議会の上下両院の多数派を共和党が占める)『トリプルレッド』です。トランプ氏は訴えてきたインフレ抑制、減税といった経済政策を思うままに進めるでしょう。自国第一主義ですね。世界の分断は進むものの、今でも堅調な米国経済はさらに伸びていくだろうと思います」

 

米国事業への影響をどう見ていますか。

 

「関税の問題が指摘されますが、日本から米国への輸出というのはもうそんなにありません。これまでの通商政策の中で、米国事業は米国内で完結するようにしてきたからです。

例えば、私の出身母体の鉄鋼事業では油田を掘ったり、油を運んだりするパイプを取り扱っています。このあたりはほぼ内製化しており、米国のディストリビューターとして30~35%のシェアがあります。トランプ氏は『(化石燃料を)掘れ』と言っていますので、業績は伸びていくんだろうなと思っています」

 


 

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