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新作が待たれる俳優として注目度が高まるなか、2月14日に劇場版『トリリオンゲーム』が公開される目黒蓮。
ひと役終えるごとに俳優として・人として厚みを増しています。
今号の日経エンタテインメント!では、その背景にある、“役がもたらす翻弄”に迫ります。
心地よい翻弄
<文・菊池陽子>
アイドル界のトップランナー・Snow Manに所属し、今最も次回作が待たれる俳優の1人でもある目黒蓮。
近年は連続ドラマ「silent」(22年)、「海のはじまり」(24年)で市井の人を演じながら“内面の演技”を磨き、その間に位置する「トリリオンゲーム」(23年)では、繊細な好青年に定着しかけていた自身のイメージを大胆に覆してみせた。
ハッタリと野心、類いまれなるコミュニケーションの持ち主であるハルを大胆かつド派手に演じ切り、見る側に爽快な印象を残した「トリリオンゲーム」。
俳優としての殻を破ったその作品が劇場版「トリリオンゲーム」として2月14日に公開される。
映画化される話を目黒が聞いたのは、ドラマ終了間際。
主演俳優に少し遅れて届いた通信簿のような知らせは、「素直にうれしかった」と心境を明かす。
映画化を想像する余裕もなく
ドラマの撮影中は正直、目の前のお芝居に集中するのにいっぱいいっぱいでした。
それまで演じたことのないキャラクターを少しでも自分のものにしたかったので、休憩時間に「映画化とかできたらいいね」なんて話す余裕はなかったし、想像にも至らなくて。
ただ、「トリリオンゲーム」はもともとスケールの大きな物語なので、映画館の大きいスクリーンは似合うだろうなと。むしろ、こんなに大きいスクリーンが似合う、映画にして映える作品もなかなかない(笑)。
撮影期間を含めれば、約4ヵ月間をハルとして過ごしたので、同じ役を再び演じられるとなったときに、「パワーアップしたものをお見せしたい」という気持ちが沸き上がってワクワクしました。
表現することを仕事にしている自分にとって、成長やパワーアップしていく姿を見ていただくことは、特に大事にしている1つでもあるので、その点では身が引き締まりつつ。
ゆったりしたテンポ、低くマイルドな声で話す目黒の口から、さらりと飛び出だした「パワーアップ」というワード。具体的にどんなところに作品の成長や強化を感じていたのだろう?
まず大前提として、ドラマと同じスタッフ、キャストが再結集したことです。ずっと一緒にやってきたチームなので、クランクインでみんなと会えただけで、スッと役に入れる。
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