【熊野古道を巡る旅】世界遺産登録20周年!1000年の祈りが息づく道は“日本の多様性”の原点だった

  • 更新日
  • 有効期限 2025.07.12

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。

 

 

熊野古道を歩かれたことはありますか?
自然豊かな道中「祈りを込めながら歩く」熊野古道。
Discover Japan(ディスカバージャパン)では熊野古道をめぐる旅について特集。
今回は令和の視点から見た『熊野古道』についてピックアップしてみました。

 

 

日本の自然崇拝のルーツであり、平安時代より“よみがえりの地”として信仰を集めてきた熊野三山。
その参詣道である熊野古道には新時代を豊かに生きるヒントがちりばめられているのです。

 

1000年も前から多様性が息づく熊野古道

 

神話の時代から神々が鎮まる特別な地域とされていた紀伊山地
和歌山、奈良、三重にまたがるこの地では、自然崇拝に根ざした神道、中国から伝来した真言密教(仏教)、その両者や道教などが混ざり合った修験道という日本特有の精神文化の礎となった信仰が育まれました。

それらは吉野・大峯、高野山、熊野三山という3つの霊場を生み、異なる宗教が共存共栄し、参詣道という“祈りの道”で結ばれているという世界でもまれに見る特異性から2004年にユネスコ世界遺産に登録されました。

 

代表的な熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺の熊野三山をめぐれば「過去・現在・未来が救済される」と信じられ、平安時代より皇族が熊野詣を始めました。
やがて武士や庶民にまで普及し、一時は「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど多くの人が訪れたと言います。

 

 

中辺路から目指す熊野本宮大社

 

 

熊野三山を目指す熊野古道はいくつものルートがあります。
今回、その神域の入り口である中辺路の発心門王子から旅をはじめました。

 

王子とは熊野の御子神を祀った神社で、発心門は、その中でも格式高い五体王子のひとつです。
古道に入り歩み進めていると、美林から柔らかく差す木漏れ日が新緑を照らす中、聞こえてくるのは高らかにうたうホトトギスの声。

 

江戸時代にあった三軒茶屋跡を経て、脇道にそれた先にある展望台で思わず息をのみました。
遥か彼方まで続く熊野の森の中に、熊野本宮大社旧社地「大斎原」の大鳥居が厳然とそびえ立ち、雄大な熊野川とともに神秘的な絶景を生み出しているのです。

 

約3時間のトレッキングを終え、熊野本宮大社の神門をくぐります。
檜皮葺きの荘厳な社殿を参拝し、往時の旅人に思いを馳せていると、神職の岡﨑崇さんが教えてくれました。

 

「熊野詣がはじまった平安時代、多くの霊山は女人禁制でしたが、熊野の神さまは男女を問わず貴賤も関係なく、すべての人を受け入れられていました」。

 

熊野では現代社会に通じる多様性が1000年以上も前から息づいているのです。

 

 

熊野古道のユネスコ世界遺産に登録された理由や、1000年以上前の平安時代から宗教や性別、職業の区別もなく受け入れていたという多様性に驚かされますね。続いて聖地や、美食、名湯についても掲載されていますので、ぜひ続きをご覧ください。

 


 

本誌では、他にも高知や新潟、軽井沢の旅についてや「ニッポンの祭り」も紹介されています。

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。
記事の有効期限以降は本誌は非公開となります。ご了承ください。