「ある日ふと、陶芸が降りてきた」――。北海道で暮らす3つの名前を持つ陶芸家の「原点」と手びねりの器たち

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いま、ご自宅の食器棚の中にはどんな器が入っていますか?
いつも使っている器、特別なときに出す器、いろんな器があるのでは?!
今号のスロウでは、「日々を映す食器棚」を特集。
どんな食器のお話なのか、気になる内容をピックアップしてみました。

 

 

色や形、素材や手触り。
器とは、何通りもある選択肢の中から、作られ、選ばれて、使い込まれていくもの。
その過程にあるのは、一人ひとりの生活の跡。
作る人と、使う人。
それぞれの日々を映す食器棚を覗いてみたなら。

 

 

歌うようなものづくり

 

原田聡美さんは、陶芸家とアーティストの“間”を生きる人

 

NUIT(ニュイ)、原田聡美、Mement(メメント)の3つの名前を持ち、その間を行き来しながら作る日々。

 

その“不思議”なあり方こそが、彼女を彼女たらしめる要素の一つ。

 

原田聡美さんが暮らす由仁の家を訪ねたのは、3月の終わり、強い風が吹き抜ける日のこと。
大きな台所の片隅に置かれた食器棚には、聡美さんが手掛ける器の数々が並びます。

 

作り手は一人であるはずなのに、棚の景色は随分と表情豊かに見えました。

 

「さぁどうぞあがってください、温かいお茶でも飲みましょう」

 

迎えてくれた聡美さんが最初に出してくれたのは、繊細なレース模様のカップ

 

これは、自身のブランドの一つ「NUIT」として手がけたもの。

 

アンティークのレースがそのままあしらわれたような凹凸と、クラシカルな佇まいが印象的です。

 

食器棚の中央に並ぶ、やわらかな土の質感を感じる器は、「原田聡美」として手がけるもの。

 

 

原点は、手びねり。

 

 

「今日は、手びねりで作ろうと思って。手びねりで作るのは、原田聡美の器。私にとって原点のようなものです」

 

粘土を手に取り、手回しろくろに乗せて。
くるくると形を作っていく聡美さんからは、ハミングが聞こえてくるよう。

 

札幌で育った聡美さん。
若いときからファッションが大好きで、最初に就職したのは子ども服のブランド。

 

陶芸の道に進んだのは25歳のときで、「ある日ふと、『陶芸』が降りてきた」のが始まりでした。

 

そんな聡美さんの作家としてのデビューは、なんと個展から。
それも、札幌周辺で作家として活動する人の多くが憧れるような、趣のあるギャラリーで。

 

 

ここから始まる聡美さんの活動。まだまだ続きますので、ぜひ本誌でご覧ください。

 


本誌では他にも、気になるあのまちへ――津別編、などを紹介されています。

 

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