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2024-03-14 発売号 (2024年4月号 Vol.115)
もしも愛犬と暮らせる時間があと1週間だとしたら、どんな風に過ごすでしょうか。
今号のRETRIEVERでは、『愛犬のがん』を特集。
がんの診断後をどう過ごすかは、愛犬との暮らしのハイライトです。
愛犬との日々で一番大切なことは何か、元気なうちに考えて心構えしておくことも大事です。
今回は、『がんになってからの日々を後悔なく過ごすには』をピックアップします。
愛犬を楽しませるために頭を使おう

愛犬ががんと診断されたら、飼い主はショックを受け、動揺するでしょう。
これは「大切な愛犬を失うかもしれない」と予期することで襲ってくる、悲しみからくるものです。
このように、自分にとって大切な存在や、意味がある対象の喪失体験に伴う悲嘆を「グリーフ」と言います。
つまり、強いグリーフを感じるのは、それだけ愛犬を愛していた証でもあります。
獣医師で動物医療グリーフケアアドバイザーの阿部美奈子先生はこう話します。
「愛犬ががんと診断された時、飼い主がグリーフを感じるのは当然のことです。ただ、愛犬はがんを知らないので、飼い主のおうすが変わった理由がわからず、不安に襲われます。どんな時でも愛犬にとって一番大切なのは、安心できる当たり前の日常。愛犬のテリトリーとなる安全な居場所を喪失させないように守った上で、治療を開始しましょう」
ただ、飼い主が一人でグリーフを抱え込むと、それが自分の中で大きく重くなり、強いストレスになってしまいます。
元気なうちに信頼できる人を見つけておいてその人に話したり、グリーフケアアドバイザーなど専門家を頼ったりして、気持ちを吐き出しましょう。
また、阿部先生の著書『犬と私の交換日記』は、愛犬との出会いや思い出、好きなことなどを書き込むことで、病気から愛犬へと意識を戻せるようになっています。
そして、治療をすると決めたなら、愛犬と一緒に楽しみながら臨むことが大切です。
「例えば、治療のために病院へ向かう時は、車内でリラックスできる音楽をかけて、愛犬と小旅行を楽しむ気分で行く。抗がん剤などの薬を飲ませる時は、プラスのパワーを一緒に入れる気持ちでほめながら与える。入院する時は、使い慣れたタオルや飼い主のにおいがするTシャツなど安心できるものを一緒に入れてもらって、迎えに行く時は笑顔で『頑張ったね』とほめるなど。そうすることで、愛犬も楽しんで前向きに治療を受けることができますよね」
何より、治療をしてもしなくても、愛犬と一緒に過ごす時間を大事にしましょう。
特に治療をしない選択をしたのなら、その分愛犬と楽しむ時間を確保できるとも考えられます。
がんだからと行動を制限しすぎるのではなく、体調を見ながら、よく一緒に出かけた避暑地や海に行くなど、思い出づくりをしましょう。
ストレスの少ない毎日は免疫力を上げ、それが生きる力につながるはずです。
「例えば、酸素室を持ってドライブに行ってもいいと思うんです。この選択で本当によかったんだろうかと頭を悩ませ続けるよりも、愛犬を楽しませる工夫をしましょう。愛犬が最後まで自信を失わず、そのコらしく生きられる環境を保ってあげることが、飼い主にできる一番のサポートではないでしょうか」

本誌では、愛犬が治療中の飼い主を支える言葉や、してよかったこと・しておけばよかったこと、実際にがんに対する治療の詳細まで掲載されています。
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