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故稲盛和夫氏の創業した京セラを2017年から率いる谷本秀夫氏。
売上高は2兆円に迫りますが、競合に比べ成長力で物足りなさもあります。
何を変え、何を残していくのでしょうか。
日経ビジネス電子版ではカリスマなき後の経営について語っています。
人間性が大切
創業者である稲盛和夫名誉会長が亡くなられました。
谷本社長にとってどんな存在でしたか?
「とにかく偉大な創業者としか言いようがありません。役員や社長に就任したときなどに『人間性をとにかく高めなさい』と言われてきました。
若い頃は『もう少し仕事に直結することを教えてほしい』と素直ではない気持ちもありましたが、私も社長として6年目。年を取れば取るほど、稲盛のいうことはつくづくその通りだと思うようになりました。
例えばメタバースのような先端技術は、専門知識に明るい若い方の話を経営者として聞いて学ぶ必要があります。しかし、そうした方が私にしっかりと話をしてくれるかどうかは、ひとえに私の人間性に懸かっています。
稲盛の哲学には決して難しいことは書かれていません。ですが、単に著作を読むだけではなく、実際に経営の様々な苦労に直面してみないと、その真意は分からない面があります。
稲盛の考えを学ぶ『盛和塾』で中小企業の経営者の方々がここまで盛り上がったのも、いろいろと苦労されるなかで話を聞き、ファンになられたからではないでしょうか」
稲盛氏が一番真剣だった
特に記憶に残っているのはどんなエピソードでしょうか。
「初めて間近にお会いしたのは30歳のとき。鹿児島の川内工場(鹿児島県薩摩川内市)で新しいセラミック部品の製造ラインをつくるプロジェクトのリーダーを任され、2年で何とか完成させた際、見学にいらしていただきました。
私のような若者の説明を、これほど集中して聞く方がいるのかと驚きました。30分ほどでしたが、ずっと目を見て聞かれていました。ある意味怖かったのですが、多くの方を新ラインに案内したなかであそこまで真剣に話を聞いたのは稲盛だけです。
仕事に集中したら、それ以外目もくれないという感じの人間でした」
怒られることはありましたか?
「非常に厳しかったそうですが、私たちの世代で血相を変えて怒られることはあまりなかったですね。私が社長になってから、業績の報告に行くと、手を合わせて『ありがとう』と仰るのです。
お亡くなりになる前まで、誰に対してもそのようにご対応されていました」
本誌では谷本氏のインタビューの続きをお読みいただけます。
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