日本製鉄・社長「危機の真因は経営統合」

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このままでは確実につぶれる…。

 

社長就任時に強い危機感を抱いたという日本製鉄社長・橋本英二氏。

信念をよりどころに改革を進め、最重要の顧客すら敵に回してきました。

 

日経ビジネス電子版では、危機の本質を見抜いたリーダーが、復活に至った軌跡を語っています。

 

年間事業利益6000億円はクリア

 

2022年4~9月期は国内の粗鋼生産量が16%落ちる中で、連結事業利益が半期として過去最高になりました。

通期でも純利益は過去最高になる見通しです。

業績を自己採点するなら何点でしょうか。

 

「公約である『いかなる環境下でも(在庫評価差を除いた)実力ベースでの年間事業利益6000億円』というのはクリアしそうです。しかし、(鉄鋼市場の)環境が悪く、国内製鉄事業は本来であれば4割ほど稼ぎたいところですが、実際は4分の1になる見込みです。

粗鋼生産量が100万トンでも戻ればかなり上振れする収益構造にはなっているのですが、そこまでいかなかった。そういう意味では75点ぐらいになるのではないでしょうか」

 

自分が再建を請け負えるのか

 

社長歴は10月で約3年半になりました。

日鉄をV字回復に導きましたが、19年に社長に就任した時はどんなことを考えていたのですか。

 

「このままでは確実につぶれるという状況だったんです。製鉄コストが膨れ上がり、価格も30年ぐらいずっと安売りが続いていた。しかも、製鉄所の設備の老朽化更新の投資も必要でした。

国内の製鉄事業が4期連続赤字になり、日々キャッシュが出続ける中で、本当に自分が請け負って再建できるのかと思いました。ただ、受けた以上はやるしかない。決めたからには2年でやると覚悟しました。

私が尊敬する経営者、ミスミグループ本社の三枝(匡名誉会長)さんが、(回復にかける期間は)2年と著書に書かれていたのと、現実的に今のキャッシュアウトの状況がこのまま2年続いたら倒れるところだったんです。金融機関の姿勢もこれ以上の貸し出しはできないという感じになっていました。

危機の真因は(10年前の新日本製鉄と住友金属工業との)経営統合です。私は、経営統合は会社をよい方向へ向かわせるきっかけになっても、それ自体は(経営改善の)対策にはならないと思います。外には立派なことを言っているけど、お互い苦しくなって統合したわけですよね。

両方とも大会社で、ある日突然一緒になると、旧住金は3倍の規模になり、旧新日鉄も5割増の会社になる。すると社員は全体間が分からなくなるんです。今、会社が置かれている状況が分からない」

 


 

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