日本郵船、最終利益1兆円の大台を突破「今後100年ないかもしれない」

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好調な海運市況を背景に、最終利益1兆円超えを達成した日本郵船。

ただ、足元では運賃が下落基調。

中国の輸送力増強もかく乱要因と警戒します。

海運や造船は『日本の経済安全保障上、重要だ』と訴えます。

 

日経ビジネス電子版に掲載されている日本郵船長沢仁志社長のインタビューの一部をピックアップします。

 

今後100年ないかもしれない大台

 

2022年3月期の最終利益が1兆円の大台を突破しました。

海運バブルともいわれていますが、ここまでのバブルは記憶にありますか。

 

「ないない、あり得ないです。『今後100年はないのではないか』という人もいるくらいです。

当社の歴史をひもとけば、前身企業である郵便汽船三菱会社が、西南戦争の兵員輸送で大もうけしたという過去があります。第一次世界大戦とか、朝鮮戦争とか、有事のときは確かにもうかります。

しかし最近では2008年3月期に営業利益2020億円、最終利益1141億円を出したくらい。この時期は中国の鉄鋼生産が大幅に伸びました。鉄鉱石や石炭を運ぶ『ドライバルカー』という船の市況が急騰したのです。

それ以前の最終利益は700億~800億円くらいでしたから、『桁違いですごいな』と思ったものです。それが今回、1兆円ですからね。

でも、取引先からは『長沢さんは汗もかかずに何なんだ。うちが欲しい荷物が届いていないのに、利益1兆円なんておかしいじゃないか』と言われていますよ」

 

巣ごもり需要による異常状態

 

新型コロナウイルス禍によるサプライチェーンの混乱でコンテナ船の需給が逼迫したことが、
業績を押し上げたからですね。

 

「まさに異常な状態でした。

端を発したのは巣ごもり需要です。コロナ禍で家にいる時間が長くなって、しかも各国の政府がいろいろな補助金を出した。その結果、家具や家電を買い替えよう、あるいはテレワークでいいなら郊外に家を建てようといった大きな動きが起きました。

 

需要が5~10%伸長した一方、供給面では中国のロックダウンであるとか、2021年3月に起きたエジプトのスエズ運河での大型コンテナ船座礁事故などで目詰まりが起こった。船はあるのですが、動けない状況に陥り、輸送量が1~2割ほど落ちたのです。こうした負の相乗効果で運賃が高騰していきました。

今はサプライチェーンがグローバル化していますから、『運賃が高くなったら荷物を積まない』というわけにはいかない。部品を調達できなければ工場が止まってしまう、商品を運ばなければマーケットを失ってしまうわけです。

運賃の高騰よりも、荷物を載せるスペースの少なさに対する不満を、経営者の皆さんからよく伺いました」

 


 

本誌ではインタビューの続きをお読みいただけます。

 

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