マイケルオズボーン教授「コロナ禍で成長した自動化のプラス効果は短命に終わる」

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ChatGPTの衝撃が世界を揺さぶっています。

AI(人工知能)が雇用や生活に与える影響は大きいです。

 

「2030年までに米国の雇用の47%が自動化する」と10年前に予想していた
英オックスフォード大学機械学習教授マイケル・オズボーン氏

日経ビジネス電子版では、先端技術とどのように向き合っていくべきかをインタビューしています。

 

コロナ禍で成長した自動化がもたらす
プラス効果は短命に終わる

 

新型コロナウイルス禍は人々の暮らしに変化を及ぼし、企業はデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めました。

その間に、AIはどのように進化したのでしょうか。

 

「私たちの生活で身近な例を挙げれば、ホテルのチェックインが機械に代替されたり、精肉の梱包が自動化されたりしました。コロナ禍によって人と人とが接触を避けざるを得なくなり、AIによる自動化が進んだためです。オンライン会議が普及したことで外出の機会が減り、タクシーや飛行機を使う需要は低下しました。食料品すら買いに行かなくなりましたね。そのため、配送業は成長しました。配送業で成功している企業は、より自動化を進めた傾向があります。

自動化に多額の投資をした英国のあるオンラインスーパーでは、倉庫にロボットを配置して宅配する商品を収集しています。スーパーの実店舗で働いていた従業員が、倉庫で稼働するロボットに代替されたのです。

しかし、こうした自動化がもたらすプラス効果は短命に終わるでしょう。実際、同スーパーの株価は既に暴落していますし、コロナ禍に好調だった大手テック企業は現在、大量解雇を進めています。

一時は活発だった自動化への投資ですが、コロナ禍の長期化が心理的な重荷になり、さらなる投資に慎重になっているからだと見ています

 

オズボーン教授が2013年に共著で発表した『雇用の未来』では、米国の雇用の47%が30年には自動化する可能性があると論じました。コロナ禍の影響を含めて、予測に変化は起きていますか。

 

「過去10年でさまざまな変化が生じました。予測は大方合っていましたが、想定以上に変化した分野もあります。

最も自動化されると予想した職業の一つに『ファッションモデル』があります。『98%の確率で自動化される』と予想しました。10年前は『本当にその変化を信じているの?』とよく聞かれましたが、今では企業がデジタルモデルを生成していますよね。

デジタルモデルはどのブランドの商品でも着こなせ、写真撮影もできます。できないことといえば、人間のようにランウエーを歩くくらいです。しかし、それはそれほど重要ではありません。

『自動化』は、人間の行為を機械が全て代替することを指すわけではありません。しかし、機械を基準に置いて、私たちの仕事や生活を再考する価値はあると言えるでしょう

 


 

本誌ではオズボーン教授のインタビューの続きをお読みいただけます。

 

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