東急不動産ホールディングス社長「組織の中に危機意識が芽生える時は何かを変えるチャンス」

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コロナ禍という逆境の中、東急不動産ホールディングス
設立70周年の節目に初めて売上高1兆円を達成しました。

社長に就任して以降の事業整理や、再エネ事業への注力が、実を結び始めています。

渋谷の再開発で、東京の都市としての魅力を高めようとしています。

 

日経ビジネス電子版では、東急不動産ホールディングス社長西川弘典氏に編集長インタビューをしています。

 

組織の中に危機意識が芽生える時は
何かを変えるチャンス

 

2023年3月期決算で、売上高が初めて1兆円を超えました。

ちょうど東急不動産設立から70年の節目です。

 

「タイミングを狙ったわけではまったくありません。3年前に社長に就いた20年は新型コロナウイルス禍真っ只中でした。落ち込んだ業績を回復させるのに必死でした。売上高1兆円、営業利益1000億円はどこかで達成しなければという意識はありましたが、正直こんなに早く到達するとは思っていませんでした

 

コロナ禍の3年間はどうでしたか。

何か大きく変わったことはありますか。

 

「危機管理担当として安全確保などには取り組んでいましたが、まさか本当にパンデミック(世界的大流行)と向き合うことになろうとは思いませんでした。ですが、組織の中に危機意識が芽生える時は、何かを変えるチャンスでもあります。変化に対応できない事業はほどなくして業績に表れてきましたので、ピンチをチャンスに変える対応しました。

コロナ禍は、大きく分けて2つの観点から自分たちの事業に影響を与えたと思っています。『デジタル化』と『働き方』です。

1つ目のデジタル化に関しては、21年12月に発表した東急ハンズの譲渡が代表例といえます。黒字を何とか維持していましたが、コロナ禍で店舗を閉めた影響もあって、赤字になってしまいました」

 

成功体験、変革の妨げに

 

「皆がスマートフォンでいろんなものを買う環境になったにもかかわらず、デジタルトランスフォーメーション(DX)に乗り遅れていたから、売上は伸びません。

また、電子商取引(EC)で利益を出すためには、競合にはない商品をそろえるといったオリジナリティーやコスト管理が重要ですが、それを実現できるプライベートブランド(PB)商品の割合も高くなかった。

東急ハンズは小売業においては素人だった当社が、自分たちで仕入れから行い、軌道に乗せた事業でもあります。その成功体験が、変革を妨げていたといえます

 

『行って楽しめる店』が売りでした。

 

「そうですね。フェーストゥーフェースで店員が使い方を説明したり、マニュアルにないことを教えたりするのがハンズの良さでもありました。だから現場まで改革の意思が伝わらなかったのかもしれません。難しさを感じました。

何でも自前主義でやろうとしたのも失敗だったと思います。世の中の変化に付いていくのが遅くなっていました」

 


 

東急不動産ホールディングス社長・西川弘典氏のインタビューの続きは本誌にてお読みいただけます。

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