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タイトル通算99期、永世七冠の資格保持、将棋棋士初の国民栄誉賞。
誰もが認めるレジェンド・羽生善治氏が6月、将棋連盟の会長に就きました。
人工知能(AI)全盛時代に将棋界の発展へどんな一手を繰り出すのでしょうか。
日経ビジネス電子版では、編集長が羽生善治氏にインタビューしています。
今回のタイミングが一番いい時期だった
6月に将棋連盟の会長に就任して、変わったことはありますか?
「やっぱり生活は一変しました。以前は基本的に対局中心でスケジュールも組んでいたわけですが、6月からは運営や外部の方との付き合いなども入ってきました。まだなじんでいないところはありますが、環境はかなり変わりました。
(将棋の)研究の時間も前より少なくなっている気がします。ここ1ヶ月(取材時7月)は挨拶回りをしているところで、それが落ち着けばまた元に戻るかなと思っています」
今回、どのような思いから理事に立候補されたのですか?
「将棋の世界は基本的に棋士中心で運営していて、『どこかのタイミングでそういうことも考える必要があるかな』とは前から思っていました。今回のタイミングが自分としては一番いい時期なのではないかと判断しました」
AIと人間で最善手は異なる
人工知能(AI)を使ったツールが出てきて、将棋の研究の仕方はだいぶ変わったのでしょうか。
「変わりましたね。一つはセオリーの部分。
もちろん将棋は人間の長い歴史もあり、それが基礎になっている部分はあります。ただ、(AIを搭載した)将棋ソフトの登場で塗り替えられたり、置き換えられたりしているケースもかなりある。そこは今まで自分が持っていた知識をもう一度見直し、修正することが必要です。
実際問題として、棋士も未知の局面に遭遇すると、何が正しかったのかよく分からないケースもあります。その部分がだいぶ解明されるようになりました。難解な局面をAIで深掘りすることで、ある程度の結論や方向性、考え方みたいなものが出てきている面があると思います。人間だけでは無理でも、AIが入ると解決できることはある。人間が持つ共通の思い込みや先入観などを排除してくれる面は間違いなくありますね」
AIが示す最善手は人間にとっても最善と言えるのでしょうか。
「最善とは限らないと思います。例えば、サッカーのレアル・マドリードの選手にとっては、中盤のある場所でパスを出すのが一番いいとします。でも下手なチームだと、パスカットされて失点してしまう。次もいいパスを出さないと、いいサッカーにならないんですよ。いい手を指し続けることができて、初めて高いパフォーマンスにつながるという話なんです」
とすると、AI同士の対局は勉強にならない?
「あまりならないですね。何でそんな動きをするのか、訳のわからない選手がたくさんいる感じです。人間が指した将棋をAIでチェックするのが一番勉強になります」
本誌では羽生善治氏のインタビューの続きをお読みいただけます。
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