【絶望の中年バイト】ワンオペ28連勤、心を無にして働くバツイチ男性の地獄

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若者たちの間で広がった『バ畜』という言葉。

社畜のように、バイトで身を粉にして働く状況を指すといいますが、
より一層切実なのが『中年バ畜』

 

SPA! では、ブラックな職場から抜け出せない、中年フリーターたちの絶望について特集しています。

 

中年バイトが吹き溜まる
人手不足の苛酷な現場

 

人手不足が叫ばれ、“選ばなければ仕事はある”世にあっても、不利な待遇を甘受せざるを得ない中年バイト。

35~55歳のバイト従事者は約500万人に上ります。

その実態を取材してきた労働経済ジャーナリストの小林美希氏は彼らを取り巻く状況をこう話します。

 

「中年バイトの多くは、現時点で40~50代前半の就職氷河期世代に当てはまります。この世代は大卒者の2人に一人が新卒の段階でうまくいかず、非正規雇用のまま職場を転々としてきた人や、正社員に採用されても苛酷な職場環境で心身を壊しフリーターにならざるを得なかった人も多い。

人手不足で超売り手市場の若者とは異なり、中年バイトは『今の職場を失ったらあとがない』と追い詰められやすく、経営者にも足元を見られて不利な条件で働かされるケースも少なくありません」

 

退職代行業者が見た中年バイトの悲哀

 

退職代行ローキの執行委員長、徳野雄一氏も
「中年層特有の我慢強さが裏目に出て労働環境が悪化してしまっている」と指摘します。

 

「若い世代はメンタル不調に陥る前に退職代行サービスを利用する傾向にありますが、中年バイトはうつや体調不良など本格的に心身を壊し、ギリギリの状態で依頼してくるのが特徴。中年バイトの相談者は、建設業界などの肉体労働の従事者や、ワンマン経営の中小企業で働く方がほとんど。

グループLINEで叱責するなどのSNSを使ったパワハラも横行しています。『今辞めたら損害賠償請求する』と従業員を脅して、離職ドミノの阻止を試みる会社や、節電のため倉庫作業の従業員に冷暖房の利用禁止を言い渡す会社もありました」

 

また、従業員が訴え出ないことをいいことに労働基準法違反を行う企業も多いといいます。

 

「有給が使えない、健康診断を受けさせないなど、違法性が認められる職場も7割近くに上ります」

 

就職時から社会情勢は不遇、今なお割りを食う中年バイトたち。

そんな彼らの絶望的ともいえる労働環境とは…。

 

《飲食チェーン》
ワンオペ28連勤、心を無にして働くバツイチ男性の地獄

 

現在52歳の郷田隆史さん(仮名)は、3年前から都内の24時間営業の飲食チェーンで働く中年フリーター。

時給1600円で、月50万円以上稼ぎますが、「とにかく人手が足りなくて辛い」と嘆きます。

 

「最近は若者どころか、1~2年前までいたベトナム人も辞めていくありさまで、深夜帯はワンオペにならざるを得ません」

 

郷田さんは10卓以上ある店内で調理から会計まで一人でこなし、バイトにもかかわらず売り上げの入金まで行います。

 

ワンオペのときは、客の入店音を聞き漏らさないよう、用を足すときもトイレのドアは全開。店内には本社に直接連絡できる緊急用ボタンがあるのですが、発売機が故障したときも、酔っ払いに絡まれたときもボタンを押してもまったく応答がなかった。頼りになんてなりません。

最近は水道が壊れて本社に修理依頼しましたが、放置されてかれこれ1ヶ月は水が出っぱなし。末期状態です」

 

郷田さんのシフトは21時から朝9時まで。

しかし、交代の時間になっても次のバイトが来ず、昼過ぎまで働くこともザラだといいます。

 

28連勤した後、2日間体調不良で寝込み、そのあとまた28連勤する……というのがここ半年のサイクル。3年前に離婚しているので、娘の養育費を稼ぐために今はバイトのシフトを入れまくっています。体はボロボロですが、僕が死んでも保険金が残るからまあいいかなって」

 

せめて、ワンオペだけでも解消されるよう願うばかりです。

 


 

本誌では10年間最低賃金で働き続けるコンビニでのアルバイトの方のインタビューも掲載されています。

 

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