ラッパーを引退し、2社を起業した元BAD HOP・YZERR「社会問題を解決する以外のことは眼中にない」

  • 更新日
  • 有効期限 2024.11.26

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Forbes JAPAN YZERR
2024年8月23日発売のForbes JAPAN10月号の誌面を基に記事を作成しています。

数々の歴史的快挙を成し遂げ、日本のヒップホップシーンを牽引し続けてきた川崎発のヒップホップクルー、BAD HOP

HIPHOP界の頂点に君臨する彼らから、突如として届いた悲報――それが「解散」の二文字でした。

2024年2月、日本のヒップホップアーティストとしては初となる単独東京ドーム公演を最後に、惜しまれながらもその活動に幕を閉じた彼ら。

その衝撃と喪失感は、今なお多くのヘッズの胸に残っています。

しかし、クルーの頭脳でありプロデューサーでもあったYZERR(ワイザー)氏のストーリーは、ここで終わりではありませんでした。

彼はラッパーを引退するという驚きの決断を下し、現在は2つの会社を起業。ビジネスの世界という新たなステージで、前例のない巨大な夢を追いかけています。

Forbes JAPANがスポットを当てた、起業家・YZERR氏の第2章。
彼が描く日本のヒップホップカルチャーの未来図に迫ります。

 

巨大ヒップホップメディア『FORCE MAGAZINE™』を設立

起業家として語るYZERR

 

YZERR氏は現在、自ら立ち上げた2つの会社を経営し、それぞれ事業のローンチに向けて動いています。

それが、今秋に公開予定の国内唯一の総合ヒップホップメディア『FORCE MAGAZINE™』と、2年前から開発を続けているブロックチェーンゲームです。

国内外のニュースを網羅し、リスナーのリテラシーを向上させる

まずメディア設立の経緯についてYZERR氏は、「日本にはヒップホップを専門に扱う巨大メディアが存在しない」と、鋭く指摘しました。

そこで、国内外のヒップホップニュースを日本語で手軽に閲覧できるWEBメディアを用意し、日本のリスナーのリテラシーをもう一段階向上させようという狙いがあります。

さらに、トップアーティストのプライベートに迫る独占動画コンテンツや、オーディション機能を通した新人アーティストの発掘・フックアップなど、外部から多種多様なユーザー層の流入を促す施策も充実させていく方針です。

このメディアの最大の特徴は、あらゆるヒップホップコンテンツがワンストップで網羅されている点にあります。

本場・米国では反対に、ヒップホップに特化した専門誌やラジオ局、新世代のラッパーを紹介するネットメディアなど、各メディアが細分化されています。しかし、それが成立するのは、米国におけるヒップホップが音楽業界全体のセールスの25%を占める巨大市場だからです(Luminate調べ、2023年)。

国内のヒップホップシーンは未だ成熟の途中段階にあるため、日本においてはシェアを獲得しやすい「総合・統合型メディア」というフォーマットで勝負に出ます。

 

なぜブロックチェーンゲームなのか?取引の透明性と新たな経済圏

メディア事業と並行して進めるのが、ブロックチェーンゲームの開発です。

これは、大のゲームファンであるYZERR氏自身の熱い念願から始まったプロジェクトであり、「ゲームをいくら熱心にプレイしたところで、ただの遊びで終わってしまう」という、従来のゲーマーたちが抱えてきた不満や構造的課題を解消するためのビジネスだといいます。

ブロックチェーンゲームは、通常のゲームとは異なり、ゲーム内の通貨やアイテムをNFT(非代替性トークン)として実際に保有することができます。これらを暗号資産(仮想通貨)とトレードできる点が最大の特徴です。

世界全体のブロックチェーンゲーム市場は2022年時点で46億ドル規模ですが、2027年までには657億ドルもの超巨大市場になると予測されており(MarketsandMarkets調べ、2022年)、近年、世界中の投資家から資金調達が急速に増加している最注目の分野です。

NFTトークンを使用せず、現金とゲーム内データを取引する「リアル・マネー・トレード(RMT)」を採用したゲームは過去にも存在しましたが、YZERR氏がブロックチェーンにこだわった理由は「取引の透明性」にあります。

従来の取引では、裏オークションでの不正なやり取りや、データのハッキング行為による不当な値上がりが問題視されてきました。

一方、すべての取引履歴が分散型台帳で厳格に管理されるブロックチェーン技術を用いれば、ユーザー同士がより公平で、かつ安全に価値を交換できる健全な経済圏を実現できるというわけです。

 

 

指揮者・YZERRと、圧倒的プレイヤー・T-Pablowが魅せる「次なる共鳴」

 

YZERR氏がラッパーというプレイヤーの立場を引退し、裏方である「起業家・プロデューサー」としての道を歩み始めたことは、ヘッズに多大な衝撃を与えました。しかしこれは、BAD HOP時代から一貫していた双子の役割の、最も美しい「究極の進化形」であるとも言えます。

かつてBAD HOPを牽引した双子の兄弟。弟のYZERR氏は、グループのビジョンを描き、綿密な戦略とビジネススキームを構築する「天才・指揮者型」の頭脳でした。

一方で、兄のT-Pablow氏は、誰にも真似できない圧倒的なラップスキル、言葉の重み、そしてカリスマ性でステージを絶対的に支配する「圧倒的プレイヤー」です。

YZERR氏がマイクを置き、ビジネスの指揮台に専念することは、シーンからの隠退を意味するものでは決してありません。

むしろ、彼自身がシーン全体を支える巨大な土台(インフラ)を創り出すことで、相棒であるT-Pablow氏をはじめとする、日本の一流プレイヤーたちがさらに輝き、何の憂いもなく世界へと羽ばたくための「滑走路」を用意しているのです。

この二人の絶対的な信頼関係と、天才的な役割分担が機能し続ける限り、新時代のカルチャーは彼らを中心に回り続けるに違いありません。

 

 

FORCE FESTIVALが日本のヘッズにもたらした意味

 

デジタルやメディアの領域で先進的なビジネスを展開するYZERR氏ですが、彼の描くビジョンは画面の中だけに留まりません。

メディア『FORCE MAGAZINE™』の思想を、リアルな熱狂とダイレクトに結びつける規格外のプロジェクトが始動しました。

それが、2025年10月3日・4日に横浜アリーナで開催されるヒップホップフェス『FORCE FESTIVAL』です。

米国では、世界中から数十万人のファンが押し寄せる『Rolling Loud』のような巨大ヒップホップフェスがカルチャーの最高峰として君臨していますが、これまで日本には、同等の規模感と本場の空気感を兼ね備えた単独フェスは存在しませんでした。

そんな日本の状況を変えるために、YZERR氏は日本初となる世界基準のヒップホップフェスを自らの手で立ち上げたのです。

このフェスにおける最大の衝撃は、USのヒップホップシーンを牽引する超ビッグネームのラッパーたちの招聘にあります。

本物の「リアルな世界基準」をここ日本で、肉眼で体感できるこの機会は、日本の多くの子供たちやファン、そして現役のアーティストたちに、計り知れない希望と計り知れない刺激を与えるはずです。

これから日本のヒップホップカルチャーがより深く社会に浸透し、この地から世界へ羽ばたくラッパーが当たり前のように現れる未来。

ヘッズからすれば、これほど胸が高鳴り、堪らない展開はないでしょう。

 

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「社会問題を解決する」YZERRが目指すドネーションの未来

「社会問題を解決する以外のことは眼中にない」

起業家YZERRの覚悟、そしてビジネスを通して実現したい未来のインタビュー全文は、ぜひ本誌にてお読みいただけます。

 

 

アトランタ出身のレジェンドラッパー・Futureとの2ショット。

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