「日本で土葬」タブーに挑む人々…その知られざる覚悟と使命とは?

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世の中には、率先して人がしたがらない職業があります

生半可な気持ちでは務まらない過酷な仕事をなぜ続けられるのでしょうか。

超売り手市場の人材がすぐ辞めていく時代において、人が辞めない秘訣は、珍しい仕事現場にこそありました

今号のSPAでは、珍仕事の人が辞めない秘訣について紹介しています。

 

 

国内で亡くなった外国人の最後の別れをサポート
<土葬請負人>

 

 

この世に生を受けた以上、誰もが避けて通れないが、日常生活でとかくタブー視されがちな「死」

日常的に遺体を扱う葬儀業という仕事も敬遠されやすく人手が不足気味です。

そんな中、日本国内で逝去した外国人に特化した葬儀サービスを打ち出し、スタッフを集める会社があります。

東京・立川に拠点を持つ「燈台舎」

同社では、世界各国の宗教に対応し外国人の海外搬送や葬式を行っています。

2025年3月某日、埼玉県本庄市の「本庄聖地霊園」で行われたムスリムの土葬研修を覗きました。

代表の松木修平氏(44)はこの日、自ら重機に乗って懸命に穴を掘りながら、自社スタッフ2名を前に、仕事の手順や注意点を解説していました。

「イスラム教では死後すみやかに埋葬しないといけないという教えがあります。しかし、日本では24時間以内の埋葬は法律上禁じられています。そうしたことをご遺族に説明しつつも、霊園の管理会社にも迅速に連絡し、土葬用スペースを確保してもらいましょう」そう説明しながら、縦2.5m×横1.5m×深さ1.5mの穴を掘り下げていきます。

この日は葬儀の予定がなかったが、通常は霊園に併設するシャワー室に移動し、遺体を清めたのちに、同社専用の棺に入れて、遺体を土の中に埋めるという手順だ。

埋葬作業は遺族や親族主体で進むが、スタッフがやるべき仕事は多い。

「ご遺族の日本語が流暢でない場合は、役所に代理で埋葬許可証を取りに行ってください。日本では99%以上が火葬なので役所の方が慣れておらず、埋葬用の書類探しに時間を要することも多い。ここも時間との勝負です」

 

 

亡くなるタイミングが読めないのが大変

 

代表の松木氏は霊柩運送会社や葬送関連企業などで勤務経験を積んできた葬儀のスペシャリスト。

過去、仕事で外国人葬儀に関わったことがきっかけで、異文化の葬送を橋渡しする仕事に興味を持つようになりました

当時、外国人葬儀を行う企業は国内でも限られていたことから、自ら「燈台舎」を立ち上げました。

現在、同社のスタッフは松木氏を入れて4人。

この日、研修に参加した女性は、家族の葬儀で燈台舎を利用したことがきっかけで入社したそうです。

仕事上大変な点を聞きました。

「一番は、スケジュールが読めない点です。当然ながら、人が亡くなるタイミングは事前に分かりません。可能な限りご遺族の意向を叶えてあげたいので、連絡を受けた後で急な対応を求められる場面は多くなります。

海外とのやりとりも多いので、時差があると連絡を待つために寝不足になってしまうことも…」


 

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