オルタナティブ投資の巨人から学ぶ:不確実な時代を勝ち抜くためのリスクマネジメント

  • 更新日

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

 

オルタナティブ(代替)投資の運用会社として世界最大の米ブラックストーン

世界中から集めた情報でリスクを見極め、日本の国家予算を上回る約1.1兆ドルの資産を扱います。

今号の日経ビジネス電子版【雑誌セット定期購読】では、創業者で最高経営責任者のスティーブン・シュワルツマン氏のインタビューを紹介します。

 

 

世界最大のオルタナティブ投資会社になるまでの軌跡

 

 

ーー今年で創立40周年を迎えました。米KKRなど他社より遅れて創業したにもかかわらず、オルタナティブ(代替)投資を運用する会社として、その運用資産総額は世界最大です。成功の要因は何でしょうか。

 

創業した頃、米国の機関投資家は資産の1%未満しかオルタナティブ投資(上場株式や債券など伝統的な資産と異なる投資先)に振り分けていませんでした。

しかも当時の競合他社はプライベートエクイティ(PE=未公開株式)のみを手掛けていました。

私は投資家が多様な分野に投資したいはずだと信じ、1989年にヘッジファンドの領域に進出しました。

さらに92年は不動産事業、98年にはクレジット(直接融資)事業と拡大しました。そして現在、機関投資家は資産の約25%をオルタナティブ資産に投じるようになりました。

我々は他社を買収して規模を大きく見せてきたのではありません。優秀な人材を採用し、商品を豊富に取りそろえて、多くの顧客を得ることに集中しました。成長の95%以上はオーガニックなものです。

 

投資家の資金を守る

 

――投資の鉄則として「決して損失を出さない」ことを掲げています。どのようにリスクを察知し、回避するのでしょうか。

 

全てが正しく行われているかを確認し、どんな投資でも投資家のお金を失ってはなりません。より多く稼げるチャンスがあったとしても、慎重でなければなりません。我々は会社をスモールビジネス(中小企業)のように運営しています

毎週月曜日の朝8時30分、社内でブラックストーンTVと呼ばれるものから一日が始まります。

私やジョナサン・グレイ最高執行責任者(COO)、ヴィク・ソーニー最高総務責任者(CAO)ら経営陣が全社員に向けて、会社を取り巻く経済環境、会社が向かっている方向性を伝えます

続いて、PEや不動産、クレジットといった各グループと、会議を行います。メンバー全員が参加できる大きな部屋で、大型スクリーンを通じて欧州やアジアの拠点をつなぎ、時には世界中から500人規模が加わることもあります。

各グループが把握する全ての情報を確認し、個別の投資案件についても話し合います。単なる情報提供にとどまらず、経営陣が社員と議論し、交流するのです。


 

本誌ではさらに、記事の続きがご覧いただけます。

 

I LOVE MAGAZINES!
定期購読キャンペーン2025 -Spring-

 

 

エントリーしていただいた方から抽選で
「トップカバーアワード」受賞者にちなんだ豪華プレゼントが当たる!!

 

お好きな雑誌の定期購読 5,000円以上ご購入で応募でき、さらに条件クリアで当選確率アップ!

トップカバーアワード大賞を受賞したえなこさんのサイン色紙をはじめ、他表紙にたくさん登場された著名人に関わるアイテムのプレゼントや、Amazonギフト券なども当たります!

 

上のキャンペーン画像をタップして詳細をご覧ください!

この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。