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Beginにて、約20年前に連載していた人気企画『かあズバッ!!』が帰ってきた!
時代の変化、クルマの進化が凄まじい令和にどんなクルマを選ぶのがいいのでしょうか。
『迷える仔羊』の5人にモータージャーナリストの石井昌道さんが切り込みます!
家族ファーストでもカッコつけたい!
『家族を乗せられる今イケてるクルマ』

新型輸入車SUVがモノ好きパパにハマる!?
石井「令和の今、日本におけるクルマの消費行動も少々変化が起きているようです。
経済状況が多少は上向いたのか?月々の支払いを抑える残価設定ローンなどが一般的になったからなのか?はたまたコロナ禍でマインドがかわったのか?
かあズバッ!!担当としては嬉しいことに、
以前よりも趣味性を重んじたクルマ選びをする人が増えているようなのです。
徹底したコスパ重視というよりも、せっかくの大きな買い物だから、気に入ったものを選ぼうと気分がアガッているのですね。いいでしょう、その心意気に応えるべく、ズバッ!!といっちゃいましょう」
まず一人目は、バリバリの働き盛りで絶賛子育て中の和田さん。
和田「2人目の子どもができてからは、以前乗っていた日産・ジュークは小さ過ぎて荷物が載らなくて困りました。そこでもう少し大きいSUVで、程よい予算感のトヨタRAV4を買いました」
石井「21世紀になった頃から流行りはじめ、今では乗用車の中心的存在になったのがSUV。信頼のおけるトヨタ車でミッドサイズのRAV4は、いまのど真ん中のクルマと言えるでしょう」
和田「新潟の実家に帰るときでもスペース的な余裕はあるし、走りもまずまずで、大きな不満はありません」
石井「大きいのはなくても、小さな不満はあるのですかね?」
和田「ハイブリッドではなくガソリン車を買ったからか、燃費が思ってたよりも良くなくて……。あと、子どもの頃からポルシェ 911に憧れていて、最近ではド派手な911ダカールに目を奪われました!」
石井「いきなり飛躍しましたねっ。911はミニマルな後席がありますが、子どもでも狭くてロングドライブは無理でしょうし、荷物もちょっとしか載らないですよ。でも、その憧れの気持ちは大いに結構!
ようは、趣味性の心が満たされていないわけですよね。それなら思い切って輸入車に目を向けてみてはいかがでしょうかね?ポルシェもいまやSUVが販売シェアのトップで、大きめのカイエンとミッドサイズのマカンがあります。オススメは、ドライブフィールが911のようにスポーティでシュッシュッと走るマカンです」
和田「マカンはずっと気になっていました。スタイリッシュですし、走りも良さそう。ただ、もうすぐモデルチェンジされると聞いていますが」
石井「よくご存じで!じつは新型が登場してまして、そちらはBEV(電気自動車)です。とはいえ、日本では従来のガソリン車も継続販売されているのですよー」
和田「買い替えいますぐにと考えているわけではないのですが、それにしても子育て中にポルシェは予算が追いつきそうにありません。次の次あたりに狙えるようになっているよう、仕事を頑張りたいところです」
石井「ですよねー。マカンはポルシェのなかではリーズナブルで862万円~ですが、ポルシェの常でオプションをある程度つけないと満足度があがらず、だいたい1000万円級かと。それならば、もう少し手頃なところを……。和田さんはMINIはお好きですか?」
和田「カッコ可愛い感じは好きですよ。でもちょっと小さいですよね」
石井「MINIだけにね。ところがですね、発売されたばかりのMINIのカントリーマンはけっこうな大きさなのですよ。もともとMINIは小さな3ドアしかなくて“大好きなのに家族のことを考えると買えない”という人が多かったのです。
そこで5ドアモデルやちょっと大きめのSUVモデルなどを投入していったところ販売台数が右肩上がりに。MINIカントリーマンはさらなる大型化がなされ、“史上最大のMINI”を謳っているのです」
和田「本当だ。見るからに大きめですね。ちゃんとMINIらしさがありながら、ヘッドライトがまんまるではなくて角張っているところなど、ちょっとだけヤンチャでいいですね。荷物はそれなりに載るのかな?」
石井「先代モデルに比べると全長が130mmほど長くなっているのですが、その大半がラゲッジルーム拡大に使われています。容量は505L。ファミリーカーとして十分なレベルと言えますよ」
和田「その程度なら……!MINIなら洒落てるし、子どもたちも喜びそう」
石井「室内では大きな丸形のセンターメーターが目をひきます。有機ELで綺麗ですし、さまざまなモードがあって楽しいです。そして、燃費が気になるとのことでしたが、ディーゼルならばレギュラーガソリンより2~3割燃費がいいうえに1リッターあたり約25円は安いから言うことなし。これで493万円~。どうですかっ!」
和田「ズバッ!!ときました。さっそく家族会議を始めて貯金に励みます!」
本誌では、さらに他の車の悩みにも石井さんが答えています!
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