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チャットGPTが話題を席巻しています。
ですが、ニュースを眺めているだけであればもちろん、何かを調べてみても、
この技術革新が何なのかを本質的に理解できた人は少ないのではないでしょうか。
サンデー毎日では、大のIT下手の『ニュース最前線』田原総一郎さん、倉重篤郎さんコンビが、
人工知能の権威・松尾豊東京大教授に、初歩から指南してもらっています。
チャットGPTとは?
チャットGPTとは『Generative Pre-trained Transformer』の略で
Web上の膨大なビッグデータをもとに学習する文章生成言語モデルだといいます。
米『オープンAI』が開発した人工知能(AI)を使ったチャット(対話)サービスです。
メルアドさえあれば、生年月日を打ち込むだけで接続無料で、日本語での対話可能。
どんな質問にもたちどころに答えてくれます。
まるで人間のように自然でクオリティの高い回答を出してくる、というもの。
対話能力が非常に高いチャットGPT
田原:チャットGPTを素晴らしい、と言う人もいれば、大問題と言う人もいる。基本から伺いたい。
松尾:対話の能力が非常に高い。従来、音声認識に基づく仮想アシスタントは『Siri』(Apple開発)や『アレクサ』(Amazon開発)があったが、そういうのとは違って対話能力が非常に高い。
田原:対話能力が高いとは?
松尾:さまざまな知識を持ち、ネット上で多くのことを学習している。大規模言語モデルといわれるが、たとえて言うと、脳の容量が大きいということ。
田原:人間よりはるかに?
松尾:人間も他の動物と比べ脳容量が大きいから頭がいい。それと同じで、従来のAIより圧倒的に容量が大きい。パラメーター(媒介変数)数が多いと言うが、さまざまなことを覚えているし、知っているし、必要に応じて抽象化している。すごく頭がいいということだ。
田原:どんな技術革新?
松尾:インターネットに匹敵するか、それ以上の技術革新だ。歴史的には半導体、内燃機関、電気に比肩できる人類史に残るものだ。
田原:突然できた?
松尾:2017年にトランスフォーマー(深層学習の技術の一つ)というのができてそれがベースだ。大規模化すると制度が上がるということが知られ、それ以降GAFAやビッグ・テックが競って大規模化する中でここまでの技術になってきた。
田原:その競争に勝ったのが38歳の『オープンAI』社長のサム・アルトマン氏だ。岸田首相にも会った。
松尾:彼は15年、非営利団体として『オープンAI INC.』をスタート、グーグルやFacebookに対抗して、文字通りオープンな形での技術開発を推進した。当初はイーロン・マスクらも出資、いい研究者がたくさん集まった。
だが、19年資金難となり会社組織を、一部営利法人を非営利法人の中に包含するような構造にして、マイクロソフトから支援を受け事業継続した。23年には100億ドル(1.3兆円)の投資を受けている。最初からいい研究者がいたことと、マイクロソフトのサポートがあったからだと思う。
田原:日本にはできない?
松尾:僕もディープラーニングが重要だと言ってきたが、なかなか国の予算がそちらにいかなかった。結局ほとんど立ち上がらなかったというのが現状だ。
田原:研究費が少ない。
松尾:少ないのと、既存分野の大御所の先生の力が強くて、新しい技術にちゃんとお金がいかない。
田原:なぜ欧州は反対?
松尾:個人情報保護、セキュリティー面で注文をつけている。もともと欧州と米国は、GAFAの世界席巻をめぐり対立している。米企業が世界を牛耳り、データを取っていくことに、欧州は面白く思ってない。
田原:欧州はどう対抗?
松尾:いいエンジニアも技術者も皆、米シリコンバレーに行く。なかなか逆転するのは難しい。イタリアが不当な個人情報収集の危険があるとしてチャットGPTを禁止、仏独もルールを作らないと使ってはいけない方向に議論が進んでいる。
田原:どうルール化?
松尾:どういうデータで学習してるのか開示しろと言っている。パブリックなデータは米国では学習していいという考え方が主流だが、欧州だと個人の許可を得ないと駄目だ。
本誌では中国の対応や日本での使い方の方向性なども語られています。
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