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2023年上半期にかなりの話題となったChatGPT。
進化したAIに世間の評価はとても高かったですが、
企業でのChatGPTの活用には賛否あり、業務利用には慎重な姿勢をとる企業も少なくありません。
一方で、劇的な業務効率化を実現する事例も出てきています。
PRESIDENTでは、ChatGPTの全社導入を決めた企業『パナソニック コネクト』にインタビューしています。
非定型業務も効率化できるようになった
日本国内の企業としていちはやく、ChatGPTを業務に取り入れたのがパナソニック コネクトです。
パナソニックグループの子会社で情報通信機器やネットワークソリューション等を提供しています。
パナソニック コネクトは法人向けに提供されるGPT-3.5をベースに、
社内向けのAIアシスタントサービス『ConnectGPT(現ConnectAI)』を2月に独自開発。
全社利用で知見を蓄えてきました。
IT・デジタル推進本部で旗振り役を務める向野孔己シニアマネージャーは、
ChatGPTがこれまでのITサービスとは全く異なるものだと話します。
「今まで業務の効率化といえば作業手順が決まって入れう『定型業務』が中心でした。仕事の進め方が決まっているので、外部へのアウトソーシングやシステム化といった方法を駆使すれば、コストカットも実現しやすい。
一方で、作業の手順を定めることができない『非定型業務』は都度異なる対応が求められます。営業業務や専門知識を要する業務などは、担当者がやるしかない、と言われてきました。しかしChatGPTを使えば『非定型業務』も効率化できるようになったんです」
ChatGPTで作業時間を80分の1に圧縮
向野氏は資料作成を例に説明します。
「資料作成には情報を集める、情報を整理する、ドラフトを作成する、最後に推敲して仕上げるという4つのステップがあります。インターネットの登場で情報収集は格段に効率化しましたが、それ以外は人間の手でやっていた。しかし、ChatGPTは情報の整理やドラフトの作成をたった数秒で行ってくれます。人間がする仕事は最後の仕上げだけでよくなりました」
AIの回答は正しいとは限らないため、人の目による最終確認を行う必要はあります。
それでも、情報収集や整理にかかる時間を大幅に減らし、作業の生産性は格段に向上しました。
「わかりやすい事例は、全社ミーティングのアンケート集計。自由記述でコメントを集めると1500件超になります。内容を分類するために、これまでは担当が一つひとつチェックしていた。1件20秒で処理しても、8時間以上かかる作業です。ところがChatGPTに任せたところ、わずか6分で分類できました」
作業時間を80分の1に圧縮した計算になります。
ほかにも企画業務でのアイデア出しや、プログラミングの補助などで役立てられているといいます。
「利用開始から2ヶ月、累計で6万回弱のアクセスと16万回以上の質問がされ、想定よりも遥かに多く利用されています。社員数は1万2500人で日常的にパソコンを使わない社員もいることを踏まえると、かなりの利用頻度です。
最初は3月末までの利用状況を見つつ導入を判断する、という方向で検討していましたが、多くの社員から継続して使いたいという声が上がりました。ここまで社員が賛成するシステム導入は珍しいですね」
4月には『ConnectAI』を全社版に構築した『PX-AI』がリリースされ、パナソニックグループ全社でも利用を開始。
さらなる業務効率化に必要なのは、各部門ならではの使い方を発見することだと向野氏は言います。
「AIの最適な使い方は、部門や職種で異なるはずです。強制的に使いましょうと言うよりも、各部門が望ましい使用方法を自分たちで見つけるほうが、業務効率化を図れる。『使わないと損だ』と感じる人が増えていけば、社員のAI活用スキルは自然と伸びていくはずです」
本誌では、他社でChatGPTを取り入れた企業にもインタビューしています。
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