《映画のワンシーンのコーディネート》銀幕の140作から読み解く映画とファッション

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2024-25年 秋冬のパリコレクションで〈シャネル〉のランウェイでは
映画『男と女』の一場面をベネロペ・クルスとブラッド・ピットの共演で再現した映像
〈アンダーカバー〉の会場では自作の物語を朗読するヴィム・ヴェンダースの声が流れました。

さらに〈ロエベ〉のクリエイティブ・ディレクター、ジョナサン・アンダーソンが
話題作『チャレンジャーズ』の衣装デザインをするなどモードと映画はいつだって蜜月関係!

 

今号のGINZAでは、製作に携わる監督、俳優、スタイリストへの取材をベースに
ファッションを軸にした、GINZAがおすすめする映画140作品を紹介しています。

 

今回はその中から3つの最新映画のワンシーンで俳優が着る服のコーディネートをピックアップします。

 

『ARGYLLE/アーガイル』

 

 

スパイを巡る濃厚ファンタジック・アクション

 

すべては小説の出来事だったはずが……。

愛猫と一緒に隠遁生活を送る大人気スパイシリーズの作家エリー・コンウェイ。

 

彼女が綴るエージェント、アーガイルの物語が実在するスパイ組織とまさかの一致。

新作を巡る機器迫る大混乱に、怒涛のごとく巻き込まれていきます。

 

監督は『キングスマン』(2014)でおなじみの奇才、マシュー・ヴォーン。

壮大なピンク色のスモークに包まれながら現実と空想が交差する、奇想天外なストーリーに仕上がっている。

脇を固める俳優陣も豪華で、アーガイルの宿敵を演じるデュア・リパの〈ヴァレンティノ〉の金ドレス姿は必見です!

 

 

スパイ小説作家のエリー・コンウェイ。

アーガイル柄のキャリーバッグを背に列車に乗り込む場面から、人生の歯車は大いに狂い出します。

 

リュックの淡い黄色のトーンはまさに今季の気分。

薄手のニットをレイヤードした優しいグラデーションで取り入れて、仕上げは同系色のノーカラーのスウェットジャケットを。

軽やかなミニルックで凄腕エージェントのように疾走したいコーディネート。

 

『美と殺戮のすべて』

 

 

権威に立ち向かったナン・ゴールディンの軌跡

 

自身や家族、恋人、友人とのパーソナルな日常を切り撮り、1970年代から80年代を駆け抜けた米写真家、ナン・ゴールディン。

過激とも評されつつ、その才能を認められ時代の寵児となっていった彼女の歩みと、
無謀とも思えた闘いの人生をたどる長編ドキュメンタリー。

 

今なおアメリカ社会に暗い影を落とす「オピオイド危機」。

自らも苦しんだ医療用麻薬の危険性を訴え、巨大な資本と美術界を相手に声を上げたゴールディン。

その道のりを記録した本作は、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得、
アカデミー賞ノミネートなど世界的な賞賛を集めます。

 

 

セルフポートレートを筆頭に時代をリアルにとらえた写真家ナン・ゴールディン。

カメラを引っ提げ、シャツは胸元まで開けてさらりと羽織。

本ドキュメンタリーでの、そんな闘う彼女の姿から着想。

ペールブルーのシャツに濃紺のコットンジャケットを重ね、
ボトムも褪せた紫の色合いのタイトスカートを合わせたデニムコーディネートに。

大ぶりの金のアクセサリーが、大富豪や権威にも屈しない芯のあるゴールディンのマインドを象徴しています。

 

『ブルックリンでオペラを』

 

 

人生はまだまだ驚きに満ちている

 

パトリシアとスティーブンはニューヨーク・ブルックリンに暮らす、一見すると幸せそうな夫婦。

アン・ハサウェイが演じるパトリシアは、人気精神科医ながら過剰なほどの掃除好きで潔癖症。

ピーター・ディンクレイジが扮するスティーブンは、著名な現代オペラ作曲家ですが絶賛スランプ中。

 

人生の曲がり角に立つ二人には、どんな未来が待ち受けるのか?

想定外の出会いから起こるどんでん返し。

日常に潜むふとした迷い道と驚きを、『50歳の恋愛白書』(2009年)などを手がけた
ロマコメの名匠レベッカ・ミラー監督がユーモラスに見つめます。

 

スランプに陥ったオペラ作曲家に訪れる、人生の転機の物語。

時には非日常を体験することが、新たな扉を開くきっかけになるかもしれません。

オペラ観劇のような特別なシーンなら、きちんとドレスアップしていつもの自分とは違う着こなしを。

 

エキゾチックな花々が左右対称に描かれたマキシ丈のシャツドレスは、ストレッチを効かせたコットンポプリン製。

後はトレーンをあしらったマーメイド調のシルエットに。

チュール付きのカチューシャもフォーマルな雰囲気を盛り上げます。

 


 

本誌では他にも最新映画のコーディネートが紹介されています。

 

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