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東京カレンダーでは、2023年6月に第3子を出産し、母としても多忙を極める女優の上戸彩さんを誘って、横浜随一の人気を誇るイタリア料理店『SALONE2007』へ。
「横浜はドラマや映画のロケでも訪れた思い出の多い地」と話す彼女。
仕事と子育てを両立し続ける自身の現在地を語っています。
女優を辞めていなくて本当に良かった

「横浜の印象?そうですね……まず旦那さんが横浜育ちなんですよ。ドラマのロケでもよくきました。たとえば『エースをねらえ!』『流れ星』。それから『昼顔』の映画版では桜木町の駅前で撮影しましたっけ。紗和が部屋着のまま北野(斎藤 工)を尾行するシーンです。懐かしい!」
上戸さんが本誌に登場するのは5年ぶりのこと。
その年月を感じさせないほど、目の前の彼女は明るくて親しみやすく、自然体でした。
現在、母親業と女優業を両立している上戸さん。
両立は不可能ではないにせよ、至難の業だと言われ続けています。
一体、どうやって折り合いをつけているのでしょうか。
「自分のことを免疫力の高い人間だと信じてきました。10代半ばで“金八先生”に出演したのを機に寝られないほど忙しくなったけど、仕事に穴を開けることは一度もなかったから。
風邪を引いたっていざというときには人前に出られる状態まで持ち直すし、蕁麻疹が出たとしても、現場に到着する頃には跡形もなくなっている。そんな調子だったのに、年末に体調を崩してからは何かが変わってしまって、目が覚めてスイッチが入るのに時間がかかるんです。38歳という年齢も影響しているとは思いますが、やっぱり3人の子どもを育てるには相当な労力が要るんだと思います」
それでも女優でありたいのは、なぜなのでしょうか。
育児に専念すれば、多少は楽になれるはずなのに。
そのものズバリを畳み掛けると、彼女はしばらく一点を見つめて考えるような素振りを見せました。
そして、ゆっくりと口を開きました。
「自分の居場所があるのならば、女優として居させていただきたい。わたし、ずっと求められていたいんです」
そして、こうも言います。
「辞めなくて本当に良かった」
どういうことでしょうか。
辞めたいと思っていた、ということでしょうか。
「若い頃は結婚したら女優の仕事を辞めようと思っていました。結婚するときも、その考えがよぎらなかったわけではありません。でも、辞めませんでした。旦那さんが女優である上戸彩をリスペクトしてくれていたから」
仕事は、人生のすべてではないにせよ、そのひとのアイデンティティの重要な要素になり得ます。
かくして上戸さんは女優『上戸彩』であり続けました。

子どもがひとり、ふたり、3人と増えても、自分のペースでキャリアを積んでいきました。
そしてそのうち女優と母親の二足の草鞋を履いていることのメリットを実感していきます。
「お母さんには息抜きが大事だと思うのですが、自分の時間を作れますか?と言われて、作れると断言できるひとは少ないんじゃないかな。わたしはそう。頑張っちゃう。
でも、仕事があったら、家を出なきゃいけなくなるでしょ。家では子育てにかかりっきりで自分に構わなくなりがちだけど、ひとに会うとなったら鏡を見るし、眉毛がボサボサだなあとか、肌が乾燥しているなあとか気付かされる。仕事を通して自分をメンテナンスしている感覚もあります」
本誌では、インタビューの全文をお読みいただけます。
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