【山形の郷土料理】年の瀬・三が日に食べる『納豆汁』の作り方

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納豆汁、塩納豆、納豆餅にひっぱりうどん……。

 

山形には、雪国ならではの“郷土納豆料理”があります。

海辺と山里を食べ歩き、見えてきたのは
雪に閉ざされる厳しい冬を逞しく生き抜いていく人々の暮らしの風景でした。

 

今号のdancyuでは、納豆をめぐる食文化紀行を掲載しています!

 

雪国の納豆文化をいただきます!

 

山形には年の瀬に食べられる納豆汁を筆頭に、
納豆餅、ひっぱりうどんといった全国的に見てもユニークな納豆料理があります。

これらはいずれも冬に食するもの。

しんしんと雪が降り積もる年の瀬に、眠たい目をこすりながら布団から出ると
納豆汁の香りが台所から漂ってきます。

 

稲作の盛んな山形の地で納豆はどんな存在だったのでしょうか。

 

豪雪地帯の山形では、交通網や流通網が整備される以前は、
雪に閉ざされ移動が困難になる冬に、
しっかりと食べ物をストックしておくことが重要なミッション。

昔から田んぼの畦に植えられていた大豆は、冬に備える貴重な食材でした。

収穫された大豆で味噌や納豆を手づくりして、厳しい冬に向き合ってきたのです。

 

そうして育まれた山形の納豆文化を、より深く探るべく、
dancyuでは海側の庄内地方・酒田市に住む小松馨(かおる)さんを訪ねます。

 

小松さんは、料理家としてこの庄内の地で昔から続いてきた農の営みを中心に
そこから広がる郷土料理や小さな手仕事の魅力を伝える活動を行っています。

 

小松さんがまず見せてくれたのは、納豆汁づくり。

納豆汁は真冬の山形でとても大切にされてきたハレの日の料理。

大晦日や年明けの三が日、そして七草粥の代わりに納豆汁を食べる地域もあります。

それぞれの土地ごとに、また家庭によっても差異はあっても、
節目となる日に納豆汁を食べるという部分では共通しています。

 

「山形の冬は、雪で地面が閉ざされるので、春から秋にかけていろいろなものを集めておくんです。初夏には山菜を、秋にはきのこや“からとり芋”の茎を、干したり、塩蔵したり。そうやって冬を越すためにコツコツと集めておいた食材が納豆汁には入るんです」

 

一つの椀の中に、一年間まめまめしく働いて集めた山の幸、畑の幸がふんだんに詰まった納豆汁は、
豊かな恵の象徴でもあったのです。

 

今回は小松さんの納豆汁の作り方を紹介します。

 

納豆汁のつくり方

 

 

納豆をつぶすごとに香りが立ち、粘り気がどんどん増していく、
すり鉢の中の光景は、ふわとろの旨味の宇宙です。

この作業をミキサーに頼ると、納豆の香りがとんでしまうんだそう。

旨い納豆汁に近道なし!

 

【材料】

 

納豆、だし(昆布、煮干し)、味噌

具材:きのこ〈もだし、平茸、なめこなど〉、わらび、芋がら、豆腐、油揚げ、こんにゃく、長ねぎ

 

【つくり方】

 

(1)納豆をすり鉢で丁寧にすり潰し、味噌と合わせて、納豆ペーストをつくります。

分量の目安は4~5人前で、だし1.5リットル、納豆80g、味噌75g。

 

納豆の詳しいすり潰し方のコツは本誌にてご覧いただけます。

 

(2)鍋にだし、食べやすく切った具材を入れて煮ます。

きのこは必ず入れること。わらびや芋がらが入ると本場の味に近くなります。

 

(3)火を一度止めて、納豆ペーストに汁を少し加えてのばします。

弱火にかけて、少しずつ鍋に溶き入れます。

 

(4)香りがとばないように煮立てずに火を入れ、沸騰直前に火を止め、仕上げに長ねぎの小口切りを散らします。

 


 

 

本誌では、他にも塩納豆、納豆餅などの作り方も紹介されています。

 

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