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鮨は美しい。
丁寧な仕事を施された魚が、きっちり手をかけられたシャリの上に鎮座する姿は
見目麗しく、刹那、見惚れてしまいます。
今号のあまから手帖では、鮨を大特集!
今回は大阪・北新地にある『すし貫』を紹介します。
特別な日に鮨を食べる『すし貫』

文:団田芳子 写真:高見尊裕
酒は好きだがにぎりもしっかり食べたい私は、アテがどんどん出て来ると気が気でない。
その点こちらはアテと鮨が交互に出てきて、最後はにぎりの連打で締めてくれる理想型だ。
そういう『すし貫』が、家庭の事情で突如店を閉めたときは悲嘆に暮れたが、2023年8月、元の場所にて復活。
15cmの分厚い桧のカウンターの中で、貫ちゃんこと店主の黒田智文さんが嬉しそうに鮨を握っている姿にうるっと来る。
28歳で北新地にデビューして20年の貫ちゃん。
3年半のブランクを物ともせず、魚屋との信頼関係も揺らぎ無いまま、セコガニに牡丹海老、氷見鰤と上々のネタを繰り出す。
「仕事して美味しくするネタが好き」と、寝る間も惜しんで手間を掛けるのも変わらず。
小肌は3日寝かせて旨みを上げて、酸味はキリリ。
柚子は合間に咬ませて口の中で爽やかに香る。
ふんわりと仕上げた煮蛤なら振り柚子で、一口目のプンと立つ磯の香を抑える。
ちょっと変わった姿で登場したのは大トロ。
ピンクの大輪の花のようだ。
修行時代、「筋切りと誤解されるから、なるべく入れるな」と教わった切り目だが、シャリとの絡みを重視してガッツリ入れることにしたらしい。
鮨の旨みと脂の甘みがひと噛みで炸裂するように口中に広がり、シャリとの一体感にうっとり。
嗚呼、この鮨のためにまた頑張れる。
本誌では、他にも特別な鮨店が紹介されています。
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