『孤独のグルメ』漫画家・久住昌之のオススメ一人メシ!神田『名代 天亀そば』の春菊天そば

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人にはそれぞれ食の形があります。

多忙な職業に就くあの人は、仕事終わりにどんな『一人メシ』を決めているのでしょうか。

食への隠れたこだわりやいかに?

SPA!では、大人気作品『孤独のグルメ』の漫画家・久住昌之さんにインタビューをしています。

 

『孤独のグルメ』漫画家・久住昌之のオススメ一人メシは
神田『名代 天亀そば』の春菊天そば

 

「5~6人入れば満席の店内で、椅子はもちろん、お盆もない。丼で受け取って狭いカウンターで食うだけ。券売機はなく、お店のおばちゃんに現金を渡して蕎麦と交換するスタイル。その立ち食い蕎麦屋での時間が、ここ半年で一番充実した“孤独メシ”でした」

 

漫画『孤独のグルメ』の作者の久住昌之さんがこう回想する、一人メシの体験があります。

 

出張のため早朝の新幹線に乗る予定だった久住さんは、都内のビジネスホテルに宿泊しました。

ホテルのある駅から少しだけ歩いた場所に、ポツンとある立ち食い蕎麦屋が気になり、「明日の朝ご飯はここにしよう!」と決意を固めていました。

 

翌朝の午前6時過ぎ、向かったのは神田駅近くにある『名代 天亀そば』。

老舗でありながら24時間営業という特徴ある立ち食い蕎麦屋です。

 

色褪せた暖簾をくぐると、醬油とだしの香りに早速食欲が刺激されます。

店内に食券販売機はありません。

心地いいチリチリチリ……という揚げ物の音をBGMにカウンターに並んだ各種天ぷらとメニューを見ます。

何を注文するか迷った挙句、最終的に注文したのは『春菊天そば』です。

おばちゃんに490円を現金で支払い、春菊天そばを受け取りました。

 

昆布とカツオのだしをベースにした甘めのつゆが葉物の天ぷらとよく合います。

温かい汁に、素揚げに近い春菊天を浸すと、黄金色の油が浮いてきます。

店内には七味だけでなくイワシ煮干粉末などもあり、「味変」を楽しむ人もいるようです。

 

久住さんは、一杯の蕎麦を完食した後、コップの水を飲み干しました。

 

プラスチックコップの水も味わいがある

 

「曇ったプラスチックのコップもまた味があっていい。こんなときは、ビールが欲しいなんて思わない。大切なのは出された料理や、空間をその時その時に楽しめるかどうかだと思っています」

 

そのような発想の原点は学生時代にあります。

 

「中学時代、白飯の上に油揚げが丸々一枚のってるだけの弁当を食べている同級生がいたんです。地味弁の極み。彼はごはんを食べるために油揚げをずらすと、はみ出た油揚げが机にたれている。他の同級生は笑っていたけど、ボクはちょっとキタナイけど(笑)なるほどそうなるか、ウマそうだなと見ていました。

もともと出されたものをどう攻略すればおいしく食えるか考えるのが好きだったんです。例え、それがまずそうなものでも」

 

今日もまた、出会った料理と自分なりに向き合いながら『孤独のグルメ』を楽しんでいる久住さんでした。

 


 

本誌では、他にもいろんな方のオススメの一人メシが紹介されています!

 

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