【大人の隠れ家】吉祥寺の老舗蕎麦屋『中清』で、絶品蕎麦と選りすぐりの地酒に心ほどけるひととき

  • 更新日
  • 有効期限 2025.06.30

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2024-06-24 発売号

 

創業100年超の長寿会社を「百年企業」と称することがありますが、そばの世界にも「百年そば屋」と呼ぶべき老舗が存在します。

「藪」「砂場」「更科」の三大暖簾や「神田まつや」等はよく知られるところでしょう。

ですが、東京は二八そば発祥の地であるだけに、多くの百年そば屋が代々受け継がれてきた味で、そば通らの舌を唸らせているのです。

今号の蕎麦春秋では、時代を超えて受け継がれる「百年そば屋」を紹介しています。

今記事では、十割、田舎、更科、粗挽きの4種のそばと豊富な地酒を揃えた「中清 吉祥寺」について紹介。

 

 

ここでしか味わえない、創業100年の老舗が醸し出す雰囲気

 

 

一九二三(大正十二)年創業の「中清」は、老舗ながらマニアックな店としても知られる。

何せ十割、田舎、更科、粗挽きの四種ものそばが味わえる上、日本酒は稀少な地酒を始めとする豊富な品揃え。手打ちそばと日本酒の愛好家にとっては堪らない店だろう。

三代目の清田治さんと息子で現店主泰允さんが切り盛りする同店だが、約百年にも及ぶ店の長い歴史の中で、現在の営業スタイルが定着したのはここ二十年のことに過ぎない。

創業当初の中清は機械打ちで出前も行う、いわゆる街場のそば屋。そば以外のメニューも提供する、当時のそば屋にありがちな地域密着の大衆食堂に近いものだった。

治さんは当時について、次のように話す。

 

昔はソフトクリームやかき氷等も出していました。そばにしても現在と違って全くこだわりがなく、中国産の粉をつなぎ四割とか五割で機械打ちしていましたからね。そばというのは名ばかりで、味を問うお客なんていなかった。出前の際にそばが切れずにつながっていれば、文句は出ませんでした。そんなそばでもつくれば売れたし、昔のそば屋は大いに儲かっていたんです

 

そんな順風満帆だった経営に影が射すようになったのは、治さんが五十歳代を迎えた一九九〇年代前半頃から。そばどころの山形で、地元のそばの魅力を伝える市民ボランティア「ソバリエ」の養成講座が始まる等、手打ちそばブームが到来したのだ。

「そばの質や味が問われるようになり、当店のような機械打ちの個性のない店は時代に取り残されてしまい、このままだと淘汰されるのではと危機感を覚えたものです」


本誌ではさらに、記事の続き「手打ちそばブーム到来 機械打ちからの脱却を図る」をご覧いただけます。

 

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