【食欲そそる町中華】昔ながらの温もりと、意表を突く新発想! 今、東京の町中華が面白い理由

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家族経営で人件費がかからない、家賃が要らない、という理由で成り立っていた古き良き街中華は、後継者不足や高齢化、街の再開発などを理由に、今や絶滅の危機

今号のBRUTUSでは、それぞれのやり方で店と味を守ろうとする町中華、4店舗を紹介しています。

本記事ではそのうちの2店舗を紹介します。

 

水新菜館(浅草橋)
変化を恐れず、連綿と、強靭に。
120年余の歴史を誇る下町の星。

 

 

文/haruka Koishihara

 

[店舗情報]
定番の小籠包、黒コショウをたっぷりかけた葱油鶏(ソンユーチー)などから、「ワインが進む料理を」と北原さんが考案した苺とイベリコ豚の黒酢酢豚といった季節のおすすめ料理まで、幅広いメニューが揃う。

 

店の歴史を聞いて驚いた。

1897年に創業した際は<水新>という果物店だったというのだ。

「新次郎(初代)の水菓子屋」からの命名。さらにそこからフルーツパーラー(2代目)、喫茶店(3代目)と来て、4代目の現店主・寺田規行さんが弱冠22歳で店を継いだ時に「ラーメンが好きだから」と、サクッと中華料理店にシフト

当初は自分で作っていたが、1974年に腕利きの料理人を迎え、店を拡張し<水新菜館>の看板を掲げた。

そしてその料理人が品書きに加えた、色とりどりの具材を醤油味のあんでまとめてスープ麺にのせた広東麺が評判に

やがて五目あんかけ焼きそばに派生し、さらに人気に。この町不動の名店となった。

本誌に続く…

 

菜香(祐天寺)
母が確立した優しい“家中華”を、その味で育った息子がアップデート

 

 

[店舗情報]
俊江さん時代からの名物・光麺(素ラーメン)も、麺の仕入れ先やスープの取り方を工夫し、以前の印象はそのまま、より澄んだ味わいに。また、以前はなかった汁無し担々麺などが品書きを賑わしている。クレジットカードは利用不可。

 

2023年12月、3年10ヵ月ぶりに〈菜香〉の明かりが灯った。

4年前に開店した家族経営のこの店は、当初は〈麗華〉という屋号で定食を中心に営業。

やがて建物の改築を経て1993年に現在の店名に改めてからは、中国の家庭で日常的に食べられている優しい味わいの料理を提供してきた。

調理担当の長安俊江さんは本格的な修業経験こそないが、料理上手な親族に恵まれていたことから腕を磨き、衒いのない料理と夫の秀幸さんと二人三脚で営む店の雰囲気が評判に

俊江さんの体調との兼ね合いで、2015年頃から金曜・土曜のみの営業になり、それを手伝うようになったのが次男の立佳さんだ。

会社勤務と並行し、夜は自宅の1階にある店に立って家業を支えた。

20年2月にコロナ禍に突入すると大事を取って店は休業することに。

本誌に続く…


 

また、本誌ではさらに

しいたけソバが定番の有昌 Astage(代官山)

・山椒の痺れが後を引く徳ソバが目を引く中華料理 徳武(錦糸町)

をピックアップして紹介しています。

 

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