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小さなミスが続いたり、なんでもないことでイライラしたり。
まわりから「ストレス溜まってるんじゃない?」と言われることは、よくあることです。
確かにそう、そうなんだけど……
よく考えたらストレスとは、一体なんなのでしょうか。
kiitos.では、心を見つめるプロである精神科医・星野概念さんにストレスについてインタビュー。
外から受けた刺激に対する心と身体の反応が“ストレス”
「ストレス」という言葉が日本で一般的に広まったのは、1980~90年代なんだとか。
それはまさに『24時間戦えますか。』というキャッチコピーが世を賑わせていたバブル経済期。
あれから30年以上が経ち、時代はずいぶん変わったように見えてもなお、
ストレスによる悩みは尽きていない模様。
そもそもストレスって何を指す言葉なのでしょうか。
「ストレッサーと呼ばれる“外部からの刺激”を受けて生じる生体反応のことを、ストレス反応といいます」
何がストレッサーになるかは人それぞれですが、何らかの理由で物事がうまく進まないとき、
心配事を抱えているときなどに特に強いストレス反応が出ると言われています。
社会との関わりが深くなるに従い、ストレッサーの種類も増えます。
目の前のことに集中していたらあっという間に1日が過ぎていた幼少期と、
人間関係を円滑にまわしつつ次から次へと降ってくるタスクをこなしながら生きる大人とでは、
ストレス量が違うのは当然のこと。
「ストレスにどう対峙するかについては、社会によって規定される部分もあると思います。例えば『24時間戦えますか。』がいまCMで流れたらハラスメントだ!ってなりますよね。でもあの時代はそれが主流で、動けている人が正義!みたいな空気だった。いまは弱い人というか、繊細でそんなに頑張れないという人も出てきて、企業もメンタルヘルスケアを重視する時代となってきました」
時代とともに変化するストレスとの付き合い方。
その正体を知れば、さらに明確に。
ストレスが生まれるとき
心身はどうなっているの?

ストレッサーは危険をおよぼすものと身体が判断している
ストレスが発生するその仕組みはどのようになっているのでしょう。
「ストレッサーに対峙すると、生き物は本能的にそれを“自分に危険をおよぼすもの”と判断して、逃げるまたは戦うモードに変わります。これは自分を守るための『闘争逃走反応』というもの。逃げるならダッシュ、戦うなら全力で!となるので、交感神経が優位になる。そうすると血圧や心拍数が上がるなど、身体的に負担がかかります。この負担が『ストレス』なのですが、これが慢性的に強く作用し続けると交感神経優位の状態が持続することとなり、身体の各部にいろいろな障害を引き起こすことがあります」
人間には身体の状態を安定させるための、ホメオスタシス(生体恒常性)という機能が備わっています。
これは自律神経・内分泌・免疫という3つのシステムに支えられていますが、
ストレス過多で自律神経のバランスが崩れることで、機能を維持することが難しくなり、
内分泌や免疫にも影響が出てしまうのです。
「ストレス緩和にリラックスが必要なのは、そういうこと。意図的に“一旦休む”ことも大切なんです」
休むのが苦手で、むしろ動いているほうが気持ちが安定するという人も。
「僕もどちらかというと脳は忙しいほうが心地いいというタイプなので気持ちはわかります。ただ、例えばそれが3日間絶え間なく続いたら?“心地いい=リラックスしている”ではなくアドレナリンが出てハイになっている状態。身体はかなり負担がかかっているはずです」
働きすぎの方、頑張りグセのついている人はこのパターンが多そう。

本誌では、実際にストレスを感じている方に出てくる『ストレスサイン』なども紹介されています。
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