「観た後も心に残る感動を―映画好きが選ぶ“沁みる映画”トップ3」

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誰しもこの一本が心に沁みたという映画がそれぞれあると思います。

考えさせられる、胸が痛む、不思議な気持ちになる…。

そんな観た後も尾を引く感動作を今回は“沁みる映画”という言葉でまとめられています。

今号のBRUTUSの特集では、果たして映画人たちは、“沁みる”をどう定義するのかのインタビューから、沁み方で選ぶ101本の映画案内、他を各ページで紹介しています。

全国の映画館に通う映画好きに訊いた沁みる映画ランキング1~3位を今記事で紹介します。

 

第1位『ニュー・シネマ・パラダイス』
心に残る名言と感動シーンが観る人の背中を押す

 

 

1位に選ばれたのは『ニュー・シネマ・パラダイス』

シチリアの村唯一の映画館を舞台に、映画技師アルフレードと少年トトの交流を描いています。
映画監督となり村に戻ったトトはとある贈り物を手にする…。

『観た人の感想』

“自分の仕事を愛せ”。このアルフレードの言葉が僕をささえてくれている」
(蔵本健太郎 47歳 男性/ 広島)

「私は、映画がぎりぎりフィルムで上映されていた2000年代前半から映画館で働いており、 映写機が動くあの音や映写室という空間がとても好きなので、物語の一つの転機として描かれるあのシーンは何度観ても涙を流さずにいられません
(河野宏美 39歳 女性/ Filmarks)

 

 

第2位『PERFECT DAYS』
日常の美しさを見つける喜びとは?心温まる作品

 

 

2位に選ばれたのは、『PERFECT DAYS』

トイレ清掃の仕事、日々シャッターを切るフィルムカメラに文庫本。
夕方には銭湯へ行き、行きつけの飲み屋で一杯…。 東京の下町に暮らす中年男性・平山の生活をヴィム・ヴェンダースが描きます。

『観た人の感想』

「大きくはないけど、どんな人にもあるちょっとした日常の出来事を、私も拾い集めてパーフェクトな日々にしたい。 観終わった後にじんわり心に沁み渡りました」
(モナミ 28歳 女性/ BRUTUS.jp)

「慌ただしく忙殺されながら毎日を送っている自分にとって、ほっと息をつける作品でした」
(かいちゃん 34歳 男性/ Filmarks)

 

第3位『aftersun』
父と娘の夏休みが教えてくれたもの―心に深く刻まれる話

 

 

3位に選ばれたのは、『aftersun』

11歳の少女ソフィと31歳になる父カラム。普段は離れて暮らす2人が新学期スタート前の夏の1週間をトルコのリゾートで過ごす。20年後、当時のビデオ映像をソフィが振り返る。

『観た人の感想』

「母と離婚し離れて暮らす父と、2人だけの夏休みを過ごす境遇が私自身の経験とぴたりと重なった。 若くして父親になった彼の年齢を私はもうとっくに超えている。ソフィに感情移入していたはずが、どんどん父カラムの痛々しさにも気づいていく。本作を通して、あの夏休みに彼は父であろうとしてくれていたのではないかと思い浮かぶようになり沁みた」
(ユーリ 29歳 女性/高知 キネマミュージアム)


 

本誌ではさらに、ランキングの続きを紹介しています。

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