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ル・コルビュジエに師事した建築家・吉阪隆正氏が設計した〈ヴィラ・クゥクゥ〉。
その改修と継承に挑んだのは、なんと女優の鈴木京香さんでした。

名作住宅を現代の暮らしに合わせてリノベーションする方が現れる一方、
慣れ親しんだ実家を受け継いで新たな形で先へと繋ごうとする方や
建売住宅やマンションが改修によって見違えるほど変化した事例も増えています。
CasaBRUTUSでは歴史や記憶を受け継いで新たな価値をうむ、これからのリノベの在り方が特集されています。
その中から、吉阪隆正氏について紹介します。
建築家の範疇を超えた異人・吉阪隆正

1950年、吉阪氏はフランス政府給費留学生としてパリへ渡り、ル・コルビュジエのアトリエで2年間働きました。
建築史家の藤森照信氏はこう話します。
「吉阪はもちろんル・コルビュジエを尊敬していたと思いますが、私から見れば吉阪は思想の面ではコルを超えていたと思いますよ。コルは20年代に『近代建築の五原則』を唱え『住宅は住む機械である』という名言を発し、理論に基づく建築を発表していたのに、吉阪がコルに出会った頃には突如として〈ロンシャン礼拝堂〉のような自由な造形に転向し始めました。
科学技術に支えられた近代建築にそのまま突き進んでも、バウハウスやミース・ファン・デル・ローエに太刀打ちできないとコルは考えたのではないかと僕は読んでいます。だから造形の方へシフトチェンジした。
一方で、学生時代に内モンゴルを旅した吉阪は、泥づくりの家に出会って衝撃を受けています。『あの姿をつくり上げるのにはどうしたら倒れるだろうか』と著書に書いている。つまり彼はコルに会う前からすでにロンシャン的なものに目覚めていたということ。だから吉阪はコルより一歩先を行っていたと僕は考えています」
1955年11月、吉阪氏は師ル・コルビュジエを自邸に招きました。
コルは「これは面白い建築だ、しかし君にしか住めないだろう」と語りました。
その後もピロティ建築のヴェネチアビエンナーレ日本館が話題になったり、
吉阪デザインが随所に残る語学学校『アテネ・フランセ』など多くの建築が存在しています。
本誌では、女優・鈴木京香さんがなぜ吉阪隆正氏設計のヴィラ・クゥクゥを引き継いた理由なども紹介されています。
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