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2021-04-11 発売号 (No.354)
自分だけの自由な空間が欲しい。
それは決して高くて豪華なものじゃなくていい。
多少小さかろうが、何かに夢中になれたり、満足できる空間であればそれで十分。
多少ボロくたって、自分好みにDIYしちゃえばいいし、安く手に入れた分、
なんなら浮いたお金を他の趣味につぎ込んでもいい。
自分の空間があるだけで、イメージは無限に広がってゆく。
クルマやバイクを買う感覚で、そんな理想郷を探してみるのはいかがでしょうか?
今回、Daytonaで掲載されている『家を300万円で持つ』から東京都港区の一等地にあるお部屋について紹介します。
パーフェクトよりもらしさをDIY

「マンションの一室をリノベするのに、最初は300万円もあれば十分って思っていたんです。いやー、だいぶ考えが甘かったですね(笑)」
優しげにそう話してくれるオステアー・クリストファーさんはいま30歳。
リノベーションに手をつけたのは、8年ほどさかのぼる2013年のことです。
そのときはやるべきことの多さにがむしゃらだったクリストファーさんでしたが、
いまだからこそ、その経験をじっくり自分の言葉で話せるようになったといいます。
「僕は高校、大学と海外のスクールで学びました。帰国したのち、たまたま空いていたこの物件を見つけたんです。そのとき、エアビーアンドビーで貸しつつ自分で住むこともできる…と思いついた。それがそもそものきっかけでした」
東京都港区、東京ミッドタウンにほど近い路地裏の一等地に、
クリストファーさんの住む昭和年式の堅牢なマンションは建っています。
築年数は指折り数えて48年。
最上階にあるその一室は、それまでオフィスとして使われていました。
「じつは同じマンションの別部屋が僕の実家なんです。最初は低予算でカッコいい部屋が作れればいいなーと妄想していました。まあ、その安易な妄想はすぐにグラグラと揺らぐことになるんですkどね(笑)」

すでに仕事を通じて知り合った友人である『HOUSETRAD』の水野了祐さんと細田邦彦さんに、
設計や施工について相談医乗ってもらうことになっていました。
できるできないをハッキリとした言葉でアドバイスしてくれるプロのふたりの存在がなければ、
このリノベーションは最後までうまくいってなかったとクリストファーさんは振り返ります。
「建築のことをまったくわかっていなかった僕に、丁寧に説明してくれたことには感謝しかありません。オフィスをスケルトンにするだけでなく、住むための家具や什器まで含めての300万円、ですからね」
お金がかかるものの一つが、解体するときに出る廃材の処分費用だってことも
そのとき初めて知ったとクリストファーさんは笑います。
「その他にも、プロじゃないとできない作業はたくさんあります。自分でやれることはすべてやると覚悟を決めて、時間と手間を惜しまず最大限DIYに投入しました。具体停に可能な作業は解体とペイント、あとはいくつかの家具製作くらいでしょうか。
ペイントもコストがかかる作業の代表格なので、これを自分たちの手で行ったことも費用の軽減に役立ったと思います。刷毛とローラーを片手に繰り返し4度も塗りましたしね。コンクリートがどんどん塗料を吸ってしまうので、そのくらい何度も塗り重ねないとちゃんとホワイトにならないんです」
本誌では300万円で自分の空間を作り出した方々のアイデアや愛用品などが掲載されています。
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