【良い人生が実現する条件】『決して、他人の幸福をうらやんではいけない』

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幸せになりたいと願いつつも、それが叶う人が多くないのはなぜでしょうか。

「ちょっとした習慣、考え方ひとつ変えるだけで誰でも幸せになれる」
一橋ビジネススクール特任教授楠木建先生は言います。

 

PRESIDENTでは、『良い人生』が実現する条件について紹介しています。

 

『良い人生』が実現する条件

 

 

人生を価値あるものにするためには何をすべきか。

一橋ビジネススクール特任教授の楠木建先生はこう語ります。

 

まず、何より重要なのは自分なりの価値基準をしっかり確立することです。そのためにはいわゆる教養を身に付けることが必須になります。教養とは、学歴の高さや博識さではありません。さまざまな経験や実践、読書などによって地道に培っていくべきものです」

 

教養=リベラルアーツとは、『自由になるための技術』のこと。

その対義語はメカニカルアーツ(機会的技術)。

 

この分類は古代ギリシャ・ローマ時代に遡ります。

当時の社会には『自由市民』『奴隷』の階層があり、
奴隷の人々はメカニカルアーツを身に付け、専門知識を用いた仕事をしました。

奴隷とはいえ給料をもらい、仕事に関する創意工夫や裁量の自由があり、
能力によって評価されるプロフェッショナルです。

 

「それに対して、リベラルアーツは実務よりも、『何をすべきか』という目的選択、価値判断に関わる技術です。リベラルアーツを身に付けているということは、その人に固有の価値基準を持っている状態と言えるでしょう」

 

人生の質を高めるのは知性と教養。

時に自分を客観視し、俯瞰してみる。

物事の背景にあるものを抽象化して本質を掴む。

自分の経験と頭と言葉で獲得した価値基準を持つことが、精神的な自立と自律を保つことになるのです。

 

いい人生が実現する条件
『決して、他人の幸福をうらやんではいけない』

 

他人より幸せになるのはなぜ困難なのか

 

幸福は人間の最大の関心事です。

人はみんな幸福になりたい。

しかし、そう願いつつも、それがきちんと叶う人はそれほど多くありません。

 

なぜでしょうか。

原因のひとつは『他人と比較』することにあります。

 

フランスの哲学者モンテスキューは述べています。

「ただ、幸福になりたいと望むだけなら簡単だ。しかし他人よりも幸せになりたいというのであれば、それは困難だ。われわれは、他人を実際以上に幸福だと思っているからだ」

 

あの人に比べ、自分はなんてちっぽけなんだ。

そう自分を卑下し、人をうらやむ。

多くの人が大なり小なりそんな経験をしているでしょう。

 

「同期の社員が自分より早く出世・昇進した」

「近所に住む同じくらいの年代の人の家のほうがウチより大きい」

など、挙げればキリがありません。

 

滑稽なのは、みな比較対象が極めて身近な存在だということです。

同期との収入の差を嘆く人はいても大谷翔平選手と比べる人はいませんし、
自分が受け持つ仕事の規模感を大学時代の友人と比べる人はいてもアレクサンダー大王と比べる人はいません。

 

才能が突出している“時空間”が異なる、そんな存在には目もくれないのに、
なぜ自分に近い人と比べて一喜一憂するのか。

 

これは、『自分の価値基準』が確立していないことが原因す。

自分の価値基準は経験や教養を身に付けることで確立するもの。

それがないと、その辺に転がっている出来あいの基準を当てはめるしかない。

 

つまり、最大公約数的なあいまいな基準、誰かが話していた根拠不明な説や
調査統計の平均値とか大学の偏差値とか就職人気ランキングなど。

他人や業者が決めた基準に乗っかることで自分のポジションを推し量るような人はいまだ少なくありません。

出世・昇進・年収・住む家…何かのものさしで生きる人には幸せは訪れません。

なぜなら、誰かに“勝った”としても、必ず、上には上がいるからです。

 

自分の価値基準がないと振り回され、他人の良い点ばかりを見て、自分の悪い点ばかりを見てしまうなど、
悪循環がその後も続くことになり、生涯にわたって苦しむことになってしまいます。

 


 

本誌では、楠木建先生による『良い人生』が実現する条件についての記事の続きをお読みいただけます。

 

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