【心と体を癒す、私の行動】自分をやさしくいたわる森の暮らしとお手当て

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すこやかに穏やかに、心地よく暮らすために、どんな工夫をしていますか?

 

まずは、心と体が元気でいること。

それが毎日を豊かに暮らすための基本です。

 

天然生活では、鳥取県の小さな森で、夫であるマスターと『森のスープ屋の夜』を営んだ後、
『お手当てのための宿』を営むかずぅさんに

『心と体をいやす、私の工夫』をインタビューしています。

 

自分をやさしくいたわる
森の暮らしとお手当て

 

 

「クロモジの枝葉を集めたり、薪火でスープを煮たり……一日中、そうして森と触れ合っていても、一生かけても知りつくえないと思うほど、この森は魅力的です」

 

以前、鳥取の海辺の街に暮らし、車を走らせて大山まで来ると「心がいやされた」という、かずぅさん。

「ここだ」と思う、小さな森と出会い、移り住みました。

森の中に小屋を立て、マスターとの暮らしながら始めたスープ屋はたちまち人気になりました。

 

「気に入って来てくださった助産師さんや自然療法士さんが『ここは森の治療院だね』っていってくださって。私たちも森にいやされていたから、同じように感じてもらえるのがうれしかったですね」

 

ゆっくり過ごしてほしくて、いまは飲食店としての営業はやめ、
『お手当てのための宿』として1日1組だけ、ゲストを迎えています。

 

「お手当てといっても、セラピストのように何か施術をするわけではなく、ここで暮らす喜びをおすそわけするような、そんな気持ちでいます。

当たり前の日常を過ごすことが、一番のお手当てのように思うから」

 

お客さまには、森に自生するクロモジのお風呂に入ってもらい、夕食には手づくりの野菜スープを。

テレビもWi-Fiもないので、人目も気にしなくていい。

わずらわしさから解き放たれて、ほっと自分に戻れます。

 

「ここでは着飾る必要がないから、メイクを落として、リラックスしてくださるとうれしくなりますね。裸の自分で過ごせるように、迎える私たちも、心と体を整えておきたいと思うんです

 

昨年建てたばかりの、自分たちが眠る小屋はあえて電気を引かなかったそう。

夜はランタンやキャンドルで過ごし、心を落ち着け、一日がんばった自分をいたわります。

朝は白湯を飲み、軽く体を動かし、心身を目覚めさせて。

無理しないで、自然のリズムで。

 

私にとって一番のいやしは、スープをつくる時間。農家さんが自然農で育ててくれた野菜には、うそがない。だから私も、喜んでもらうことだけを思って、無心でスープをつくります。そうして、ひたすら手を動かすことは、祈りに近いような気がしますだから、いやされるのかもしれませんね」

 


 

本誌では、他にも『心と体をいやす、私の工夫』が紹介されています。

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