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2022年、世界の人口が80億を突破しました。
人口を通して、人類の過去・現在・未来を考えてみましょう。
ジュニアエラにて特集されている、『世界の人口80億 未来はどうなる?』をピックアップします。
私たちは人類史上特殊な時代を生きている

解説はアフリカ地域研究、開発経済学が専門の平野克己先生です。
人類(ホモ・サピエンス)は約20万年前、アフリカで生まれました。
以来長い歴史のうち、人口が10億を超えたのはわずか200年ほど前のこと。
18世紀後半を発端に人口爆発が起き、急激に人口が増えました。
人口増加中の最先端にいる21世紀の私たちは、人類史上、特殊な時代を生きています。
世界の人口がおよそ8億だった18世紀後半と比べると、今は80億超。
人口は10倍に増え、地球あたりの人口密度も10倍になりました。
つまり、人と人との距離が10分の1に縮まり、ストレスも増大。
昔の人がイメージする『社会』と、今の人がイメージする『社会』は大きく異なります。
世界の人口の増加のスピードはゆるやかになっていますが、今後も増え続け、
2080年代に104億人でピークを迎えたあと、減少していくと国連は推計しています。
その中で特に注目したいのは、世界全体の人口が一様に増加して減少するのではなく、
勢いよく増加する国と、勢いよく減少する国が偏って混在している点です。
人口爆発と人口減少が同時に進行中
2023年中に、インドが中国に代わって人口世界一になると国連は予測します。
現在、この2カ国で約28.4億人。
世界の人口80億の4分の1以上を占めています。
だからといって、今中国やインドの人口が爆発的に増えているわけではありません。
中国では人口が昨年、61年ぶりに減少していますし、
インドでは2070年ごろにピークを迎えたあと、人口が減っていくと見込まれています。
日本を含めた先進国も過去にピークを迎え、現在は人口が減っています。
例外はアフリカで、ピークの兆しが見えません。
国連は「ピークは◯年にくるはずだ」としてたびたび予測を立てていますが、毎回、はずしています。
この勢いだと今世紀末には、人類の半分がアフリカ人になるかもしれません。
一方、日本は人口減少社会の最先端にいます。
誰も予想できない時代がやってきます。
日本の人口はどう変わってきた?

戦国時代から江戸時代前期、日本の人口は増えていきました。
土木技術が発達して長大な用水路や堤防を築けるようになり、戦国大名が日本各地に新田を切り開いたからです。
働き手が必要になるので出生率も上昇。
江戸時代には結婚するのが当たり前になったことも、子どもの数を押し上げました。
江戸時代後期になると土地開発が限界に達し、
暮らしの質を保つために子どもを少なく産む考えも広まり、大飢饉の影響もあり、
人口の増加は止まりました。
明治以降は、気候が安定して人口が増えていきます。
医療も進歩して、死亡率が下がりました。
『日本近代医学の父』北里柴三郎が伝染病研究所を設立したのは1892年、
スペインかぜが流行して人々の衛生への意識が高まったのは1920年ごろのことです。
ベビーブームが高度経済成長を可能に
明治以降、人口は急増していますが、出生率はスペインかぜ流行の翌年(1921年)から下がり始めました。
原因はわかりませんが、そのまま出生率が下がり続ければ、
今の日本の人口は6千万ぐらいにとどまったかもしれません。
この状況を大きく変えたのが戦争です。
日本が第2次世界大戦に参戦した1941~45年に出生率は落ち、多数の戦死者が出て人口も激減しましたが、
戦後の47~49年、『ベビーブーム』と呼ばれる人口の大爆発が起きました。
短い期間ですが、このとき生まれた子どもは『団塊の世代』と呼ばれ、
成人して働き手となり、日本の高度経済成長を支えました。
この人口爆発がなければ、日本が人口約1億2千万の国になることはなく、
アメリカに次ぐ『世界第2の経済大国』(現在は3位)になることもなかったでしょう。
出生率は1950年代後半から下がり始め、日本の人口は2008年に1億2808万人でピークに達しました。
今後は崖を落ちるように減少していくとみられています。

本誌では、人口爆発はどのように起きたのか、
人口爆発と人口減少が同時に起きるとどうなるか、なども掲載されています。
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