【伊勢神宮の秘密】2000年以上の歴史を誇る伊勢神宮『数百年単位の営み』

  • 更新日
  • 有効期限 2024.08.14

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2000年以上も続く悠久の歴史を誇る伊勢神宮。

20年に一度の式年遷宮により、常に新しくみずみずしい姿を誇り、神宮を抱くように広がる豊かな森では
大切に継承されてきた木々が育まれています。

 

Discover Japanでは、未来のために伝統をつなぐ、数百年単位の営みを紹介しています。

 

国と国民の平安を祈り
めぐりめぐる常若の神宮

 

 

日本人の『心のふるさと』と親しまれる伊勢神宮(正式名称は神宮)。

 

日本国民の総氏神で、皇室の祖先﨑である天照大神を祀る内宮、
衣食住や産業の守り神・豊請の大神を祀る外宮を中心に、
125の宮社から成り立ち、檜や広葉樹からなる森に抱かれます。

 

その森の中で重んじられてきたのが『常若』の思想。

常に若々しく、清浄であり続けることで永遠性を保ちます。

 

こんな和歌があります。

『神垣の 御室の山の榊葉は 神の御前に 茂り合いにけり』

 

神宮各所に備えられる榊は常緑樹で、生命力に富んだ産霊(万物を生み出す力)の象徴。

常に青々と生い茂るさまを、神の繁栄に重ねているのです。

 

石づくりの建造物は普及の堅牢さを思わせますが、いずれは風化し遺跡となります。

では木造建築の神宮はどうでしょうか。

“変わらないために変える”それが神宮最大の神事、20年に一度の式年遷宮です。

社殿をはじめ、宇治橋や鳥居、装束や神宝まですべてを一新します。

 

天武天皇の発意によって制定され、約1300年にわたって継続。

最近では2013年に第62回が執り行われています。

 

日本の古い建築様式『唯一神明造』を用いた社殿には御造営用材としてが欠かせません。

1回の遷宮につき約1万本、丸太材積で約1万平方メートルと、膨大な量を必要とします。

それも清浄な山『御杣山』から伐り出されたものでなければなりません。

伊勢の御杣山は鎌倉時代後期から森林資源が枯渇し、美濃や木曽の山に供給を求めるように…。

そこで神宮では1923(大正12)年、『神宮森林経営計画』を策定。

 

御用材を自給自足し、御杣山が伊勢の山々に戻ることを目標に、檜を200年で育成しているといいます。

 

 

神域である内宮を包み込むように広がる宮域林。

大御神の山としてあがめられ、約1300年前に第一回の式年遷宮で御杣山と定められた神聖なる山を本特集では取材。

 

檜を育成するための人工林。

そんなイメージに反して、多様な樹種が共存する森が眼前に広がっていました。

面積の樹種別割合では、檜と広葉樹がほぼ半々。

檜のみの単純林ではなく、あえて混交林としている背景には、確固たる理念が込められています。

 

「一度植えて伐採したら終わりではなく、その営みを長いスパンで繰り返していかなければなりません。さまざまな落ち葉が土に還ることで、よい檜が育つ肥沃な土壌になる。結果として、風致景観や五十鈴川の水源涵養の機能も保たれる。それでこそ神宮の森なのです」

 

神宮技師の山本祥也さんはこう言います。

 

効率だけを追求することなく、森林本来の生態系や多様性を保全します。

これぞ、神宮全体が永く健やかであり続けるために必要不可欠なことなのです。

 


 

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