
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

グローバルブームで、わが子に英語を学ばせたいという親が増えています。
東京大学教授の酒井那嘉さんは、「英語を身につけたいなら『勉強』はしないで」と言います。
プレジデントファミリーでは、人が生まれながらに持つ脳の力を最大限に生かした『自然な習得法』を特集しています。
言葉の習得に『臨界期』はない
急いでやらせなくても大丈夫!
英語は小さいうちからやったほうがいいの?
脳のやわらかい幼児期に英語を習えば、スポンジが水を吸うように吸収できるが、
ある時期をすぎると習得がかなり難しくなる。
いわゆる“臨界期”という仮説があります。
未就学のうちから始めないと本当の英語は身につかないと思い込んでいる保護者の方もいるかもしれません。
その考えが正しくないことが、MITのスザンヌ・フリン教授と私たちとの共同研究で明らかになりました。
小学生はもちろん、大人でも新たな言語の習得が自在にできるのです。
脳には、生まれつき自然に言語を習得できる能力が備わっています。
特別な「勉強」をしなくても、誰でも母語を身につけることができるのはそのためです。
私たちの研究で脳部位の働きを測定したところ、大人も母語と同じメカニズムで新たな言語を習得することがわかりました。
つまり、幼児期にしか言語を習得できないという「臨界期仮説」は誤りだったのです。
親世代にとっても勇気の出る話だと思いますが、子どもに英語を身につけさせたいと思う人も、むやみに焦らなくてもよいということです。
自分が英語が苦手なのは小さいうちに始めなかったからだ、と親が間違った思い込みをしてしまい、わが子に英語を勉強させようと強いるのは逆効果ですので、そうした誤解は解いておきたいものです。
とはいえ、言語の習得にはそれなりに時間がかかりますから、子どものうちから始めることができれば、それだけ時間的な余裕があります。
20歳から始めるより10歳から始めたほうが、数年分の時間がありますし、そもそも子どもは、忙しい大人に比べると時間的に余裕があります。
習い事で忙しいといっても、英語習得に必要な繰り返しの時間は、大人より十分あるでしょう。
もう一つ、子どもが有利なのは、理屈などを考えず、素直に、しかも正確に覚えることができるということです。
子どもが言語の習得が早いのは、単に大人より記憶力がよいからではありません。
自然に言語を獲得する過程は、まずは耳で「聞く」ことから始まります。
子どものうちから始めると、聞いたままの文が単語に分解することなく丸ごと頭に入るということが大きな強みになるのです。
大人になるとどうしても、これまでの学習経験から、英文法などの理屈で理解しようとしてしまいます。
しかも単語に注目することがかえって足かせになってしまうのです。
本誌では、記事の続きをお読みいただけます。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。






