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「年金だけでは生きられない」という人はどんな生活になるのでしょうか。
PRESIDENTでは、都内各地の炊き出しの現場や、大阪・西成を緊急取材。
老後の生活が破綻した者たちの姿は、決して他人事ではありません。
「乏しい年金より生活保護のほうが幸せ」は本当なのでしょうか。
家なし、職なし、年金なし…のド底辺老後のリアルを特集しています。
高齢ホームレス、生活受給者の実態
取材・文:國友公司
厚生労働省の調査(2024年)によると、全国には2820人の路上生活者がいる。
意外に思うかもしれないが、2007年には1万8564人の路上生活者がいたので、実に8割以上減少したことになる。
なお、21年の同調査によれば、路上生活者の平均年齢は63.6歳である。
一方、65歳以上の生活保護受給者は近年横ばいとなっているものの20年など長いスパンで見ると増加傾向にある。
受給者全体で見ると半数以上を65歳以上が占めている状況だ。
生活困窮者といえば、この「路上生活者」と「生活保護受給者」の両者が真っ先に思い浮かぶ。
しかし、高齢者に限って言えば、乏しい年金で暮らす人たちの存在も忘れてはならない。
果たしてこの3者のうち、もっとも幸せに暮らしているのは誰なのか。
彼らの生活を取材した。
炊き出し界隈にて…
「炊き出し回っていれば、メシ代なんてかからないんだよ」
この3者の生活を一気に見ることができるコミュニティがある。
それが、「炊き出し界隈」と呼ばれるものだ。
炊き出しの列に並んでみるとわかるが、実は約8割が生活保護受給者。
残りの2割を路上生活者と年金生活者が分け合っているようなイメージである。
生活に困窮した場合、もっとも死活問題となるのが食事だろう。
生活困窮者たちの一部は都内を中心に行われている炊き出しを巡り、腹を満たしている。
中には月の食費がゼロ円という人もいるくらいだ。
まず、都内ではどれほどの炊き出しが行われているのか。
東京都庁の下で行われている炊き出しに並んでいるときに仲良くなった年金生活者の菊蔵という男性(60代)が自慢げに教えてくれた。
「兄ちゃん、あんまり見ない顔だね。炊き出しで食っていく気があるんなら、いろいろ教えてあげようか?」
菊蔵がカバンから取り出したA3の紙2枚には、都内で行われる炊き出しのスケジュールがびっしりと書かれていた。
渋谷区で炊き出しを行っている団体が独自につくったもので、数えてみると週に70ヶ所以上はある。
ただ、このスケジュールに書かれているものは「あくまでベース」だという。
「ほかにもさ、ここには載っていない裏の炊き出しがいっぱいあるんだよ。あんまり広めちゃいけないんだけどさ、全部合わせたら100以上ある。兄ちゃんは若いからまだこの生活に慣れないほうがいいけど、炊き出し回っていればメシ代なんてかからないんだよ」
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