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「超選挙イヤー」の2024年。日本でも東京都知事選や衆院選、兵庫県知事選があった。
一連の選挙で〝主役〟のように存在感を高めたのが、「SNS」だ。
刺激的な情報や分かりやすい「言葉」に翻弄された有権者も少なくなかっただろう。
日本の民主主義は今、押し寄せるSNSの荒波に呑み込まれようとしている。
だが、問題をそのことだけに矮小化せず、本質的な課題にも目を向けるべきだ。
「民主主義×SNS」の未来は吉と出るか凶と出るか――。
SNS=民意なのか?
人類総メディア時代で大切なこと

2024年は、日本におけるSNSと選挙の関係が大きく変化した年となった。
24年7月の都知事選では、石丸伸二氏がSNSのショート動画を駆使して得票数2位と大躍進を遂げた。
また、同年11月の兵庫県知事選では、パワハラ疑惑で一度失職した斎藤元彦氏が再選。
メディアが疑惑を報じる中、SNS上では「彼をやめさせたい勢力がいる」というナラティブが拡散され、インフルエンサーも積極的に支持を呼び掛けた。
選挙は単なる勝敗ではなく
民主主義のプロセスの一つ
SNSには「可視性」、「持続性」、「拡散性」という三つの特徴がある。
SNSが発達し、選挙で活用されるようになったことは、様々な世代の政治への関心を高め、民主主義の裾野を広げるという点で大きなメリットがある。
実際、24年の兵庫県知事選では投票率が前回から約15ポイント上昇し、多くの有権者が選挙に参加した。
一方で、深刻な課題も浮き彫りにしている。
特に「対立構図の強調」と「社会分断の加速」は看過できない問題だ。
本来、選挙は政策の実現可能性を問う場であるべきだが、SNS上では「既得権益 vs. 変革者」「正義 vs. 悪」といった感情的な情報が拡散されやすく、二極化を招いている。
24年の東京都知事選や兵庫県知事選でも、インフルエンサーが「敵 vs. 味方」というフレームを広め、議論を一層過激化させた。
このような状況が続けば、有権者は冷静な政策議論をする機会を失い、センセーショナルなメッセージに基づいて投票を決める可能性が高まる。
候補者の側も、有権者の感情に訴える戦略を優先し、政策論よりも「敵を作る」ことに注力するようになる可能性がある。
選挙は民主主義のプロセスの一つに過ぎず、投票後には勝者と敗者が結果を受け止め議論を重ね、協力し合って、社会を運営する必要がある。
しかし、SNSによる対立の激化は、この民主主義の一連のプロセスを妨げる。
兵庫県知事選でも、選挙後に「稲村和美候補を支持した22人の市長は全員辞任すべきだ」という過激な声がSNSで広まり、社会の分断がさらに深まった。
本誌に続く….
本誌ではさらに、Part2 「広告主と国が連携し“PV至上主義”に歯止めを」をご覧いただけます。

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