
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。

分量や温度を踏まえた、細やかな手順。
婦人画報では、家ですぐに実践できる淹れ方のノウハウをコーヒー、紅茶、日本茶、それぞれのスペシャリストが徹底解説しています!
今回はブラックコーヒーの淹れ方を紹介します。
ブラックコーヒーをおいしく淹れる最上の方法
今回、ブラックコーヒーをおいしく淹れる方法を教えてくれるのは、
店舗経営・商品開発など幅広く展開する『PHILOCOFFEA』代表の粕谷哲さん。
淹れ方は…シンプルな『4:6メソッド』で
いつものコーヒーが劇的においしく淹れられるというメソッド。
中粗~粗挽きにした粉20gに対して湯量は15倍の300ml(g)。
その湯を5回に分けて60mlずつ注いでいきます。
総湯量の最初の40%で味わいを決め、後半の60%で濃度を調整します。
ここから『4:6』の名がつきました。
(1)フィルターに湯を通す

ドリッパーにフィルターをセットします。
フィルター全体に湯(分量外)をかけ、あらかじめ紙の匂いや雑味をすすぎます。
湯は捨てます。
(2)粉の重さを計る
サーバーごとコーヒースケールにのせ、挽いたコーヒーの粉をフィルターに入れ、重さを確認します。
粉の表面を平らにならしておきます。
(3)湯を5回に分けて注ぐ
まず60gを軽く回しながら注ぎます。
1回目は蒸らしの意味も。
ほとんど湯が落ちたら(この間、45秒)2回目を注ぎます。
5回目までを注ぎ、計3分半でドリッパーを外します。
(4)サーバーを回して攪拌する

ドリッパーを外したあと、抽出したてのサーバー内のコーヒーは上下で濃度が違うので、軽く回すことで全体を均一に調えます。
(5)カップに注ぐ
温めておいたカップにコーヒーを注ぎます。
カップは好みのものでOK。
「最近は把手がないタイプが人気があるようです」と粕谷さん。
誰もが失敗することなく、おいしいコーヒーを淹れるには?
『ワールドブリュワーズカップ(抽出技術を競う競技)』で喝采を浴び、粕谷さんを世界一へと導いたのが『4:6メソッド』。
原理はシンプルで、コーヒーに湯を5回に分けて注ぐだけ。
今回は粉20グラムに対して1回60ml(g)の湯を注いでいきます。
豆は浅煎り、挽き目は粗挽きで。
味を濃くしたいときは細挽きに。
湯温は浅煎りなら93度、中煎りなら88度、深煎りなら83度をベースに。
粕谷さんがコーヒーに目覚めたのは、1型糖尿病になったのがきっかけでした。
検査入院中、コーヒーは飲んでもいいということだったので、道具を揃え、病室で初めてコーヒーを淹れてみたところ、衝撃のまずさ。
シロウトでもおいしく淹れる方法はないものか。
それが発端だったそう。
その後、バリスタの道に進み、世界大会に出るためにひたすら試行錯誤を繰り返すうち、生み出されたのが4:6メソッドです。
「2、3回練習すれば、どなたでもが失敗なくおいしいコーヒーを淹れられます。難しく考えず、まずは気楽にトライを。楽しみながら淹れてみてください」

本誌では、コーヒーを淹れる際におすすめなアイテムや、さらに紅茶・お茶の淹れ方も掲載されています。
この記事が掲載されている雑誌は、こちらからお読みいただけます。