【現代サッカーのキーワードは言語化】ゲーゲンプレスから5レーンまで、“考えるサッカー”の現在地

  • 更新日
  • 有効期限 2025.07.10

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2025-02-06 発売号 (2025年3月号)

 

今号のサッカークリニック特集では、サッカー技術の言語化を紹介。

そのイントロダクションとして、現代フットボールにおける言語化の進み方、そして、言語化の重要性を綴ります。

 

 

体が勝手に動くレベルへ引き上げるために言語化が大いに役立つ

 

 

 

 

現代のフットボール界において、言語化が極めて重要なファクターとなっています。

その中身は、ポジションからの個々の技術、チーム戦術に至るまで実に幅広いです。

欧州初の新たなジャーゴン(専門用語)が日本に次々と輸入されるようになって久しい。

その背景にはグローバル化やIT化の進展があります。

事実、世界中の人々がインターネットを介して最先端の情報にアクセスしやすい環境が整っています。

また、ジャーゴンの英訳が急速に進んだのも大きい。

21世紀に入ってから莫大な放映権料を背景に一大帝国を築いたイングランド・プレミアリーグにスペイン人のジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ監督)やドイツ人のユルゲン・クロップ(前リバプール監督)をはじめとする当代の名将たちが続々と集まり、その哲学、理論、戦術が英訳され、世界各国に広まることになりました。

日本人はしばしば英会話が苦手と揶揄されるが、母国語以外でなじみが最もある言語は英語。

しかし、フットボールに関するジャーゴンは野球と異なり、さまざまな国の言語が複雑に入り混じってきました

例えば、バックスの手前に陣取る2人のMFを表すダブル(英語)ボランチ(ポルトガル語)などがそうです。

ブラジル人が聞いたら卒倒しそうだが、ドイスボランチと言われたところで、そもそもポルトガル語になじみがない日本人にはわかりにくい。

戦術用語なら、なおさら。

クロップ戦術の代名詞であり、一大トレンドにもなったゲーゲンプレス(ドイツ語)は思いのほか定着しませんでした。

現在では、その英訳であるカウンタープレスが一般的に使われています。

現在とは異なり、20世紀におけるイングランドのフットボール界は保守的でした。

基本布陣はフラットな「4−4−2」で、ゲーム自体は「急がば急げ」の肉弾戦という時代が長く続きました。

そうした事情から目立った進展がなく、数多くのジャーゴンを持つブラジルやイタリアといったフットボールの超大国と比べて、その数には限りがありました。

現在ではポルトガル語やイタリア語、あるいはドイツ語やスペイン語だったものが広く英訳されて伝わり、日本人にとって理解しやすくなった面があります。

本来は、英訳よりもむしろ、日本語に翻訳してしまったほうが良いのかもしれません。

俳人や歌人として名高い正岡子規によって、ポジションから戦術に至るまで数多くの用語が翻訳された野球のようにー。

いや、21世紀の今となっては、英訳をそのまま受け入れるほうが効率的でしょう。


 

 

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