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日本には、今『絶滅危惧駅舎』と呼ばれる長い歴史や懐かしさのある建築の駅舎が多数あります。
今号の旅と鉄道では、そんな『絶滅危惧駅舎』を紹介しています。
その中からいくつかをピックアップします。
風雪に耐える越中の停車場
富山地方鉄道本線 浜加積駅

1935年の建築から90年を経て、駅舎全体から風格を通り越した凄みを放っている『富山地方鉄道本線 浜加積駅』。
切妻屋根の玄関に小屋根のファサードを掲げ、雪国らしい頑丈そうなひさしをめぐらせて、柱の土台に不相応なほど立派な土台石を構えています。
設計者に黒川清三郎の名が残っていますが、どのような建築家だったのか記録はありません。
それでも旧富山電気鉄道(電鉄富山~電鉄黒部・寺田~岩峅寺)区間に残る経田駅や西魚津駅が黒川の設計とされ、浜加積駅と似たデザインを残しています。
古いとはいえ、駅は近隣の人たちに大切にされ、近年外壁や瓦屋根が修復されてきました。
ホームから日本海が見えるような立地で、海風に吹かれながら建つ姿は野武士のようです。
思わず二度見の曲線美
函館本線 黒松内駅

北海道新幹線の札幌延伸に伴って存廃が話題になっている函館本線長万部~小樽間にあり、曲線を多用した優雅な姿を見せるのが、黒松内駅です。
玄関部分から屋根に噴き上がるようなファサードが大きく腕を伸ばし、その内側に軒下空間をつくっています。
駅舎が建てられたのは1980年で、この当時の北海道の駅舎デザインは、造形的にラジカルなものが多く、こちらも四角四面の国鉄コンクリート駅舎の、次のモダニズムを探ったのでしょう。
この黒松内駅は1968年の休止まで日本海岸に線路を伸ばした寿都鉄道の接続駅で、かつては交通の要衝でした。
このユニークな造形の黒松内駅に残された時間は、どのくらいあるのでしょうか。
階段がすごい国鉄建築
上越線 小千谷駅

信濃川に向かって傾斜する敷地にあって、駅前ロータリーから10段分の階段をめぐらせる駅がここ、小千谷駅です。
駅舎はコンクリートの直線的な造形で、1960年に竣工。
正面に10本の柱を並べ、現在は気味のないアルミサッシのガラスで覆われています。
それというのも2004年に発生した新潟中越地震の震源に近く、駅前の商店街が消え、駅舎も大きな被害を受けました。
すでに駅の機能としてはオーバーサイズなので、将来この『国鉄建築』が残るかどうか、気になる駅です。
本誌では、他にも『絶滅危惧駅舎』が紹介されています。
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