
週刊ポスト 有名写真家でも、二度と撮れないと思うような絶景がある。 本誌では春の風物詩の決定的瞬間を集めました。
朝霧がつくりだす奇跡の一瞬
森田敏隆さんが自選したのは、山梨県の河口湖畔から撮影した一枚です。
富士の裾野にはホテル街がありますが、この写真は人工物を朝霧がすべて覆い隠してくれています。
森田さんは20年ほどこの辺りで撮影を続けているといいますが、こんな景色が撮れたのは一度きり。
辺り一面が桜と富士。
建造物が立ち並ぶ現代で、これはとても貴重な風景です。 上から下まで一気に満開
わたらせ渓谷鐡道の大間々駅~上神梅駅区間の線路沿いには、桜並木がずらっと並んでいます。
写真では上から下までがピンク一色。
でも実はこれ、かなり珍しいこと。
撮影された2014年は、一気に満開となった年。
超望遠レンズで狙ったことで迫力のある光景となりました! 東日本大震災後のお花見
撮影日は2011年4月10日。
場所は東京・浅草です。
震災直後は外出を控える人も多かったのですが、このときは桜を楽しむ余裕が生まれていました。
桜は日本人にとっての心の花です。
綺麗な景色から英気を養う姿は、前向きな日本人的性質を象徴していますね。
今はなき、東京・中野の野良桜
東京の片隅、一本だけでぽつんと咲く「野良桜」。 野良猫のように、美しくも野性味のある姿が魅力的です。 JR中野駅から徒歩数分の場所、廃アパートの庭にそれはありました。 見事に咲き乱れる八重桜。 現在、この場所にはマンションが建設中。 写真以外では、もう二度と見ることができない桜です。
20年待ったブルーアワーの祇園夜桜
京都の桜の名所・丸山公園の中でとりわけ有名なのが『祇園夜桜』。
観光客でにぎわうため、夜でも撮影は難しい。
狙い目は夕暮れ後の夜明け前です。
この時間帯は、空一面が青く染まることから別名「ブルーアワー」と呼ばれます。
撮影者の水野克比古さんは、西に満月が沈む夜明け、晴天、満開の桜、
すべてのタイミングが揃うまで、20年近く待っていたといいます。
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