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美術の専門雑誌という枠組みにとらわれず、さまざまなジャンルを横断する斬新な内容に定評。
資料性の高いヴィジュアル・マガジンとして海外からも熱い注目を浴びている。1948年の創刊以来、たえずアートシーンをリードしつづけるオピニオン雑誌。
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美術手帖はこんな雑誌

最新号:2026年10月号 (発売日2026年09月07日) の目次

 近年、台湾の現代美術は、東アジアのなかでもとりわけ活気のある文化の交差点として、見逃せない存在感を放っている。そもそも台湾には、原住民族の文化、西洋諸国や中国大陸からの影響、そして1895年から50年間に及ぶ日本統治など、多様な文化や政権が交錯してきた多層的な歴史がある。戦後の戒厳令下における白色テロといった過酷な時代を経ながらも、人々は1980年代末以降の民主化をはじめ、2014年のひまわり学生運動、2019年のアジア初となる同性婚法制化に至るまで、絶えず自らを更新し、自律した民主社会と多文化共存を勝ち取ってきた。

 こうした社会の動きを背景にアーティストたちは、様々なメディアも駆使しながら、ポストコロニアリズムや地政学的な課題、多様なエスニシティやアイデンティティなど、幅広いテーマを探究。そして、各地で新たな美術館や芸術祭が生まれるなど活況を呈している。

 本特集では、専門家による座談会をはじめ、現在の台湾のアクチュアリティを体現するアーティストやシーンを牽引するキーパーソンへのインタビュー、台湾美術の歴史を紐解く記事、地域ごとの特徴、気鋭の研究者やキュレーターによるコラムやエッセイなどを掲載。複雑な歴史や地政学的な課題と向き合いながら、自らの手で新たな場と表現をひらき続ける、台湾の現代美術が歩んできた歴史と現在を多角的に照射したい。

 また、かつての植民地支配が台湾の社会や美術にどのような影響を与え、台湾の人々がいまなおその記憶や「脱植民地化」とどう向き合っているのか。そうした日本との関係において台湾を語る視点も取り入れた。この特集を通じて、台湾の美術に出会い、真摯に向き合うことで私たち自身が変わり、そのことで日台の関係の新たなかたちが紡がれていくことを目指しています。

 アーティスト・インタビューは、第12回ヒロシマ賞を受賞したメル・ チン。日本で初めてとなる個展を広島で開催するのにあわせて、新作を含む本展に向けた思いや制作を推し進める力について、美術史研究者の中村公彦が話を聞いた。

<目次>

SPECIAL FEATURE
台湾の現代美術
「共に生きるための表現」 とは?
岩切澪、栖来ひかり、チィウ・ユーシュェン=企画協力
郭昭蘭、呉達坤=アドバイザー

CROSS TALK
郭昭蘭×呉達坤×岩切澪×栖来ひかり×チィウ・ユーシュェン(進行)
更新し続ける、台湾の現代美術──何がその「熱」を生み出しているのか?
青木識至=構成

INTERVIEW
李亦凡(リー・イーファン)
チィウ・ユーシュェン=聞き手・構成 池田リリィ茜藍=翻訳

張恩満(チャン・エンマン/ラウス・ジュラヴィヤ)
岩切澪=聞き手・構成・翻訳

李奥森(ヴァル・リー)
栖来ひかり=聞き手・構成・翻訳

HISTORY
台湾美術の歴史
岩切澪、栖来ひかり、チィウ・ユーシュェン=編・文
鈴木恵可、呉孟晋、張晴文、佐々木玄太郎、ヨウ・ウェイ、林怡秀=文 
池田リリィ茜藍=翻訳 郭昭蘭=協力

レジェンド・アーティスト
李仲生/席徳進/李元佳/劉国松/林壽宇/黄華成/袁旃/張照堂
呉孟晋=文

MAP
台湾現代美術マップ
栖来ひかり=文

KEY FIGURE
林曼麗(リン・マンリー)
栖来ひかり=聞き手・構成

林怡華(エヴァ・リン)
岩切澪=聞き手・構成・翻訳

頼依欣(ライ・イシン・ニコル)
チィウ・ユーシュェン=聞き手・構成・翻訳

黄亜紀(ホァン・ヤジ)
金島隆弘=聞き手 勝俣涼=構成

ARTISTS
呉瑪悧/呉天章/高重黎/蔡明亮/姚瑞中/王虹凱/ヤニック・ドビ&ツァイ・ワンシュエン/王雅慧/蘇匯宇/宜徳思・盧信/侯怡亭/豪華朗機工/林介文/張立人/何采柔/余政達/張碩尹/陳敬元/黄海欣/リウ・ユー/シュー・ジェイユ×チェン・ワンイン/劉致宏/邱子晏/登曼波/Posak Jodian/蘇予昕/張徐展/林安琪/黄麗音
岩切澪、栖来ひかり、チィウ・ユーシュェン=選・文
郭昭蘭、呉達坤=選 常鴻雁=文

COLUMN
郭昭蘭、荘偉慈、呉達坤、ライ・チーティン、チィウ・ユーシュェン=文
池田リリィ茜藍=翻訳

ESSAY
映画の名のもとに:台湾ビデオ・アートのある種の傾向
孫松榮=文 岩切澪=翻訳

まなざされる側から、語る主体へ──台湾原住民アートがたどった軌跡
那高・卜沌=文 池田リリィ茜藍=翻訳

戦後80年の交差点──「記録をひらく 記憶をつむぐ」展が呼び覚ます対話
岩切澪=文

ブックガイド/展覧会紹介
企画協力、執筆、翻訳

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ARTIST IN FOCUS
飯川雄大
田村正資=取材・文 小澤塁=撮影

庄司朝美
中島水緒=取材・文 菅野恒平=撮影

野村由香
角奈緒子=取材・文  山本糾=撮影

WORLD REPORT
New York/London/Berlin/Ruhrgebiet/Manchester

ARTIST INTERVIEW
メル・チン
中村公彦=聞き手・構成・翻訳 藤岡亜弥=撮影

REVIEWS
ウルス・フィッシャー「間違い探し―Spot theDifference」展
椹木野衣=文

「1978」展
清水穣=文

青柳龍太「我、発見せり。」(42)
安藤裕美「前衛の灯火」第19話
プレイバック!美術手帖 原田裕規=文
BOOK
月刊美術史
常備店リスト/バックナンバー案内

美術手帖のレビュー

総合評価: ★★★★☆ 4.33
知らない世界が広がる
★★★★☆2024年07月21日 Kuma 会社員
以前は興味がある時に買っていたが、最近は定期購読にしている。自分が知らない作家が出てくるので知らない世界が垣間見え、新たに興味が出る作家が見つかったりするので楽しい。
総合評価: ★★★★☆ 4.33
全てのレビュー:118件
知らない世界が広がる
★★★★☆2024年07月21日 Kuma 会社員
以前は興味がある時に買っていたが、最近は定期購読にしている。自分が知らない作家が出てくるので知らない世界が垣間見え、新たに興味が出る作家が見つかったりするので楽しい。
クリエイティビティを刺激する
★★★★★2024年06月25日 Orange00 会社員
これからの社会はどんなビジネスでも個人のクリエイティブセンスを発揮していく必要があると思います。現代美術は難しいものとばかり考えていましたが、その背景にある考えに思いをめぐらせて、自身のクリエイティブセンスを磨くための肥やしになると思い購読を始めました。実際に美術館等にも足を運んで本を有効活用しようと思います!
最新のアート状況が分かる雑誌
★★★★★2024年03月29日 レイ 自営業
40年くらい購読してますが、常に最新のアート情報を発信しており他ではえられない情報です。60年以上この姿勢をキープしてるのは凄いことで時代とともにアートが変化していくさまがよく分かる。
内容が濃い
★★★★★2023年05月29日 とと 会社員
以前は、月刊だった美術手帖だったが、その終盤は展覧会案内がメインで、なんだか内容がしっかりしなかった、数年ぶりに定年購読した1回目がブラック特集。 キュレーター、作家、学者などの見解を読ませていただいた。時間かけた特集だだ感じた。 次号も期待。
作家のひととなりを知る
★★★★★2022年12月15日 kotogara 公務員
美術展に行く前に読めば作家について少しでも知識を入れておくぶんにちょうどいいと思います。このことか、と作品を見てより興味もわくものです。
大事な情報源
★★★★★2022年10月26日 和川京朔 無職
美術館巡りが好きなので、拝読させてもらってます。知らなかったこと、最新の情報があるので良い刺激があります。これからも読み続けたいです。
美術の世界に足を踏み入れました
★★★★☆2022年08月29日 Yoshi コンサルタント
美術手帳の定期購読を始めました。最初の特集は「Gerharrd Richter(ゲルハルト・リヒター)」でした。東京国立近代美術館の同展を見に行き、ビルケナウの絵の前に立った時には、美術手帳での詳細な説明を思い出し、絵に対する見方が一層深まった気がします。会場での説明では、写真を下絵にしていること等の詳細な作成経緯の説明はありませんでした。美術手帳の記載内容の一部は初学者には難解で、これから理解を深めたいと思います。
迷走中だが…
★★★☆☆2022年08月29日 lssah 無職
1980年代末から継続購入しているが、展覧会情報がネットで参照できる時代になって必要性は低下気味。一時は時流に合わせた特集でムック的な需要を狙っていたようだが、思った程効果が無かったのか〜近年は作家に絞った誌面作りに戻りつつあるようだ。部数は低迷するかもしれないが今後に期待したい。ただリベラルに走り過ぎるの記事が見られるのはいただけない。PCに拘るのでは無く、その外側から眺めるのが現代美術だと思うからだ。
土壌を豊かにする。
★★★★☆2022年08月08日 畑 公務員
パラパラとめくって読む雑誌ではない。美しい画像を堪能する雑誌ではない。でも、最新のアートシーンを知るだけでなく、社会と芸術のあり方や、課題への向き合い方を考えさせられる雑誌である。仕事に直結している訳ではないが、読み終えると間違いなく自分の中の土が耕されているのがわかる。 大変な時代だと思うが、頑張って欲しいと思う。
参考になる記事が多数
★★★★☆2022年06月10日 k 課長
人事異動に伴い、これまで縁のなかった文化芸術分野の業務につくこととなったが、その分野の“旬”の情報や動向が入手できてとても参考になる
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