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今、日本人の前に立ちはだかっている高い壁。
インフレでも少子高齢化でもない第3の壁、それは『野菜摂取の高い壁』です。
Tarzanでは、野菜の摂取をすすめる『ベジ活』について特集しています!
生活習慣病の危険度を下げるには、ベジ活!
国は、健康維持のために1日350g以上の野菜を食べるように推奨しています。
ですが、成人の野菜摂取量は280g前後。
野菜不足がいくら叫ばれても、その量は10年ほど横ばいを描き、一向に解消する気配はありません。
そこでそろそろ本腰を入れて取り組みたいのが、野菜の摂取を大幅に増やす『ベジ活』です。
いくらトレーニングに励んでも、野菜が足りないと栄養バランスが乱れてしまい、
肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病の危険度は上がります。
ベジ活こそ、低コストで最大の健康維持が期待できる賢者の選択です。
私たちは野菜に多くの栄養素を頼っている
栄養素と聞いて、真っ先に浮かぶのは、糖質、タンパク質、脂質の3大栄養素でしょう。
ただ、飽食の現代ではこれらの三大栄養素はむしろ摂り過ぎが心配されることも多いです。
筋肉などのカラダのパーツを作るタンパク質はともかく、
運動不足なのにエネルギー源となる糖質や脂質を摂り過ぎると、
エネルギー過多によって肥満や生活習慣病の引き金になりかねません。
そこで重要なのが、野菜の摂取量を最優先して増やすベジ活。
野菜は水分が多く、総じて低糖質&低脂質で低カロリー。
たくさん食べればその分だけカロリー、糖質、脂質が減らせ、不足気味のビタミン、ミネラル、食物繊維が増やせます。
栄養研究所・松本麻衣研究員はこう話します。
「ビタミンA(野菜はβ-カロテンとして含有)、ビタミンC、葉酸、カリウムといった栄養素では、野菜の寄与率が特に高くなっています」
なかでもカリウムは、日本人の国民病ともいえる高血圧の予防に有効。
高血圧を引き起こすナトリウムを、排泄する作用があるからです。
この他、野菜を食べれば食べるほど、肥満、心臓病、2型糖尿病といった生活習慣病のリスクは下げられます。
ベジ活で健康のベースを作りましょう。
野菜350gってどのくらいの量?
ベジ活を本気でスタートさせるなら、野菜はどのくらいで何gかを把握するのが先決。
便利なのは『手ばかり』。
1日3食で350gの野菜摂取を実現するなら、1食120g前後ずつ摂ると考えます。
それは生野菜なら、ちょうど両手1杯分。
加熱するとカサが減り、温野菜なら片手1杯分です。
毎食両手1杯の生野菜を食べるのはひと苦労ですが、加熱すればその半量で済みます。
外食の野菜料理には、農林水産省が目安を示しています。
それによると、副菜となる青菜のおひたしやかぼちゃの煮物などの小鉢・小皿料理は1皿70g。
生野菜サラダも同じく1皿70gです。
主菜にもなる野菜炒めなどの大皿料理は、その2倍となる1皿140gと計算します。
一歩進み、野菜ごとに目安量を覚えておくと買い物するときにも便利です。
緑黄色野菜のホウレンソウ1束で200g、淡色野菜の玉ねぎ1個で200gだから、
この2種類で1日350g以上、緑黄色野菜120g以上という基準は満たせます。
でも、ベジ活は多彩な野菜を分散して摂るのが鉄則なので、
4~5種類取り合わせて基準をクリアしたいところ。
本誌では、野菜を食べて長生き、国産野菜を選ぶ理由なども紹介されています。
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