《腸活アップデート》細菌だけが腸にいても働かなければ意味がない…それが『ポストバイオティクス』

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最近、耳にする『ポストバイオティクス』

これからの我々の生活にとって欠かせない、いい働きをしてくれる腸内物質です。

しかし、そのコンセプトを理解するのは難しいところ。

 

Tarzanではこれまでの腸内細菌研究の変遷から、細菌たちが腸内でどう働いているかを紹介しています。

 

腸に埋まっているお宝『ポストバイオティクス』

 

 

腸内細菌研究の変遷

 

腸内細菌の発見は17世紀に遡ります。

微生物の存在が知られていなかった当時は、「だから何?」でスルーされてしまっていました。

 

19世紀後半から再び微生物研究が盛んになり、20世紀になると腸内細菌に俄然、注目が集まりました。

腸にはいい働きをする菌と悪い働きをする菌がいて、
どうやらブルガリア人が長寿なのはヨーグルトに含まれる乳酸菌のおかげらしい…
ということでヨーグルトブームが巻き起こります。

 

さらに、人の腸内には膨大な数の腸内細菌が棲んでいて、
細菌同士が塊になって腸内にびっしりと群棲していることが分かりました。

その様子が植物の叢のように見えることから『腸内細菌叢』、または『腸内フローラ』と呼ばれるように。

 

善玉菌を腸に送り込むプロバイオティクス

 

健康のためには、とにかく腸内細菌叢のバランスを整えるべし。

そのために、いい働きをする菌=善玉菌をせっせと腸に送り込むプロバイオティクスという考え方が打ち出されます。

これを受けて乳酸菌飲料やヨーグルトの銘柄が一気に増加しました。

 

プレバイオティクスは腸内細菌を育てましょうという考え方

 

20世紀末になると“腸活”ブームはますます過熱。

今度は腸内細菌を育てましょうというプレバイオティクスという考え方が提唱され
食物繊維やオリゴ糖を含む健康食品がドラッグストアに溢れかえります。

その後、プロバイオティクスプレバイオティクスをいいとこ取りして、
どちらの要素も兼ね備えるシンバイオティクスという考え方もありでしょう、という提案も登場。

 

さて、このように腸活はもはやブームではなく、健康常識として市民権を得ました。

それもこれも、腸内細菌研究が日進月歩で進められてきたおかげです。

 

腸内細菌が生み出す代謝産物『ポストバイオティクス』

 

そもそも腸に棲んでいる微生物が全身の健康に影響を及ぼすというのは、考えてみれば不思議な話。

 

でも、世界中の研究者のおかげで腸内細菌叢のバランス具合が肥満や糖尿病の予防に繋がったり、
うつを改善したり、認知症に何らかの関わりがあったり、
『睡眠の質を上げる』という可能性が注目されたり。

腸内細菌はもはや万能(?)と素人目には思えるくらい健康作用が続々と明らかになってきています。

 

そこでここ数年、新たな考え方として提唱されているのが『ポストバイオティクス』という概念です。

これは口から摂り入れた食品を材料にして腸内細菌が生み出す代謝産物のこと。

代表的なポストバイオティクスは、“短鎖脂肪酸”

腸内環境が食物繊維やオリゴ糖をエサにして作り出す有機酸のことで、
酢酸、酪酸、プロピオン酸の3種類の物質の相性です。

その働きは、腸の蠕動運動の促進、腸内を弱酸性に保つことで
有害菌の働きを抑制、免疫の働きの調整、生活習慣病の予防などさまざま。

 

いわゆる“善玉菌”と呼ばれる腸内細菌はカラダにいい働きをします。

でも実はさまざまな健康作用を及ぼしているのは、
腸内細菌が作り出すポストバイオティクスの方ではないか、ということがわかってきたのです。

 

細菌だけが腸にいても働かなければ意味がない

 

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBIOHN)で
9000人以上の腸内細菌を分析してきた國澤純さんは次のように言います。

 

「いわゆる善玉菌、悪玉菌というのは何を作っているかで決まってくるので、菌そのものは善でも悪でもありません。私たちのカラダにいいものを作ってくれて初めて善玉菌と言えます。細菌だけが腸にいても働かなければ意味がない。それがポストバイオティクスという考え方です」

 

となると、ただ腸内細菌がたくさん存在すればいいという話ではなくなります。

毎日ヨーグルトを食べてプロバイオティクスに励んでいても、乳酸菌単体では健康効果はそれほど期待できません。

材料となる食物繊維やオリゴ糖、そして食物繊維をエネルギー化してくれる腸内細菌が存在しなければ、
健康への良い効果は期待できないのです。

 


 

さあ、これからが腸活アップデートの本番です!

本誌ではさらに深掘りした特集が掲載されています。

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