主な内容
●ウェスタン・エレクトリック755A 20cmフルレンジスピーカーシステム試聴 新 忠篤/篠田寛一/土井雄三
20cmフルレンジユニットのウェスタン・エレクトリック(WE)755Aを、オリジナルキャビネットである密閉型のWE KS12035を始め4種のキャビネットに収め、ヴィンテージ・アンプとの組合せで、その真価を引き出します。番外編としてJBL製8インチフルレンジユニットD260を内蔵したヴィンテージのポータブル・パワードスピーカー、アンペックス620の魅力も探ります。
[試聴キャビネット] WE KS12035、WE KS19134、W.S.I.618C Type、WE指定サイズ箱
[試聴パワーアンプ] WE 124、WE KS16617L1
●実験工房 コンデンサー新旧24種のブラインド試聴 テスター=新 忠篤/佐藤隆一/小林 昭、コンデンサー解説=大西正隆
管球式アンプのキーパーツのひとつであるコンデンサーの音質を聴き比べます。現行11種、ヴィンテージ13種の、新旧24種をパワーアンプのカップリング・コンデンサーとして用い、銘柄や価格の先入観なしにランダムな順番でブラインド試聴し、音質をリポートします。
[試聴コンデンサー]
・現行=指月電機製作所(DMES)、日立エーアイシー(MTB)、JantzenAudio(Cross Cap)、VISHAY(MKT1813)、アムトランス(AMCO)、MALLORY(150)、ASC〈American Shizuki Corporation〉(X363)、ASC〈American Shizuki Corporation〉(X335)、HOVLAND(MUSICCAP)、TRT(Dynami Cap!)、Arizona Capacitors(C50309)
・ヴィンテージ=TRW(663UW)、SIEMENS(B5W)、ERO(MKP1845)、SPRAGUE(VitaminQ 196P)、SANGAMO(CPM08A1)、WEST CAP(CPV09A1)、CSC(VITAMINQ 196P)、Cornell Dubilier(PM4P5)、Cornell Dubilier(BLACK CAT PKM6P47)、THE POTTER(NL14556)、SiderrealKaps(EGA7276)、Western Electric(KS14980L25)、Western Electric(D164963)
●タンノイIIILZと現代英国ミドルスピーカーを管球式インテグレーテッドアンプで鳴らす
300B/2A3/6BQ5/6L6GC/KT66/EL34/KT88 アンプ14モデル試聴 テスター=高津 修/和田博巳
ヴィンテージと現代のUKブランド・ミドルクラススピーカーを、大掛かりになり過ぎない管球式インテグレーテッドがいかに鳴らすか。様々な出力管種、回路設計のアンプで新たな“黄金の組合せ”を探ります。
[試聴アンプ]
・シングル/3パラレル・シングル
〈300B〉アドバンスHC1SE 〈2A3〉フェーズメーションPT23A 〈EL34〉ユニゾンリサーチS6
・プッシュプル/パラレル・プッシュプル
〈300B〉サンバレーSV2300SE 〈6BQ5〉オルトフォンKailas-b2、アコースティックマスターピースAM201 〈6L6GC〉上杉研究所UTY15 〈KT88〉トライオードTRV88SER、オクターブV40SE、カノアー・オーディオTP106VR+ 〈KT66〉クォードII-Classic Integrated 〈EL34〉ラックスマンSQ38u、EAR EAR834Custom、オーディオ・ノートOverture
●Analog World
同一タイトルLP盤新旧聴き比べ 新 忠篤/篠田寛一
マイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス、ソニー・ロリンズ、サラ・ヴォーンなど、発売が相次ぐジャズ名盤の復刻LPレコード盤を、同一タイトルの初期オリジナル盤や、かつての国内盤と聴き比べます。
●マイ・ハンディクラフト
『管球王国』筆者の熟達した設計による新作アンプを発表します。回路解説、実体配線図と回路図、パーツリストとともに、管球式アンプ製作の過程と完成した実機を、試聴インプレッション交えて紹介します。
●新 忠篤◎5686プッシュプル・ステレオパワーアンプAP1
ファインメット・コア使用で入手しやすい価格の小型出力トランスを活用し、GE製高信頼ビーム管5686のUL接続で組むパワーアンプです。少量のNFBで低歪みを実現し、キレがよく晴れやかな音が愉しめます。
●是枝重治◎600Ωライン用管球式コントロールアンプKSP63
トーンコントロール回路を内蔵し、放送局用フェージングユニットで音量調整を行なうコントロールアンプです。WE86をオリジナル状態で鳴らすことを目指した設計で、パワーアンプをパワフルにドライブします。
●「先端スピーカーを探訪する」傅 信幸
「小型でベストバリュー」「デザインコンシャス」という2つの視点で選んだ最新スピーカーシステムを管球式アンプで試聴します。
[試聴スピーカー] ソニーSS-NA5ES、B&W PM1、アルベドHL2.2、フランコ・セルブリンAccordo
[試聴アンプ] アコースティックマスターピースAM201、オクターブV70SE、サン・オーディオSV2A3、SV2A3TSX、エアータイトATM300 TAKATSUKI Version、ウエスギU・BROS2011P+U・BROS2011M
●連載「マイ・フェイバリット・シングス」小原由夫
真空管ヘッドフォンアンプの表現力を聴く
ハイインピーダンス/ローインピーダンス型の2つのヘッドフォンで、真空管を用いたヘッドフォンアンプを試聴し、その駆動力と表現力を探ります。
[試聴アンプ] キャロット・ワンERNESTOLO、ソフトンModel6、春日無線変圧器 KA10SH MKII、サウンドValveX/SE、山本音響工芸HA02、トライオードTRX-HD82、カノアー・オーディオTP10
●連載「Private Sturdy」角田郁雄
デザインとサウンド両面で魅惑するワンブランド・システム
電源技術に長けた創業者による独創技術が盛り込まれるコード。プロ用レコーダー由来の精密設計が一貫するナグラ。デザイン、サウンド両面で優れた魅力を持つ2つのブランドのシステムを、ワンブランドで組み合わせて試聴します。
●4インチドライバーと組み合わせるコンパクトなウッドホーン登場
山形のGIPラボラトリーが製作した、横幅約60cmで仕上げたウッドホーンが登場。励磁型3ウェイシステムを組んでバイアンプ駆動し、その魅力を探ります。
●自作派大集合
自作派の方々に、自信作をかたわらに真空管との出会いや音楽の愉しみ方をうかがう連載企画です。今号は、オーディオショップP&Cエレクトロニクス主催の自作パワーアンプ聴き比べイベントで入賞した3名の方にご登場いただきます。アンプは、WE349Aプッシュプル、6V6プッシュプル、6EM7シングルです。
●読者訪問 九州・福岡編
ウェスタン・エレクトリックやロンドン・ウェスタンなどヴィンテージ・システムを愛好する九州の読者のリスニング・ルームを訪問します。
●2012冬の注目新製品試聴 テスター=新 忠篤/小原由夫/篠田寛一/高津 修/角田郁雄/傅 信幸
この冬に登場する話題の管球式アンプやスピーカー、アナログ関連製品などのニューモデルを試聴、その特徴と音質を検証します。今号は注目の大出力モノーラル機を始め、パワーアンプが充実です。
●管球王国・実践ラボラトリー
・Chapter1「録音エンジニア設計のパッシヴEQで作るアナログな音」今井年春×佐藤隆一
録音エンジニアが“アナログな音作り”をポリシーに設計するハンドメイドのパッシヴ・イコライザーで、固定観念にとら
われない、音楽の大切な要素を追求する音質調整を実践します。
・Chapter2「音楽の鮮度を落とさない音量固定型トランス式アッテネーター」新 忠篤
ファインメット・コア採用アッテネータートランスを用いた、ミノムシクリップによる音量手動調整式アッテネーターボックスで、アナログカッティングルームそのままの、鮮度溢れる再生に挑戦します。
●音遊空間――音楽とオーディオに浸れる極上スポット cafe&wine GRAUERS(東京・神保町)
●真空管&ヴィンテージ&パーツ・ショップをリポート
◎瀬田無線(東京・秋葉原) ◎アートクルー(福岡・福岡市) ◎ハイファイ堂福岡店(福岡・福岡市)
管球王国の内容
- 出版社:ステレオサウンド
- 発行間隔:季刊
- 発売日:1,4,7,10月の28日
- サイズ:B5
オーディオの原点・徹底探求!最新の真空管アンプとウェスタンエレクトリックなど、ヴィンテージ・オーディオの音を聴いて魅力を探求!
オーディオの究極を模索する人の到達点はそれぞれですが、ひとつの究極は真空管とアナログレコードによるサウンドです。それをひとたび体験すれば、その魅惑から決して逃れることができないでしょう。管球アンプで聴けば、最新のSACDもアナログレコードも新しい魅力を聴かせます。『管球王国』は最新の真空管アンプから、歴史的価値のあるヴィンテージ・スピーカーやアンプの魅力を考察する記事を満載します。真空管やトランス、スピーカーについての豊富なデータを紹介して、実際に聴き比べます。キットや自作派のための製作記事もあり憧れのマイアンプが作れます。あなたもこの異次元ワールドの扉をたたいてみませんか?!
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