【特集】最新バイオイメージング技術の利用拡大
-------------------------------------------------------------------------
創薬研究におけるイメージング技術の利用動向
Current Bioimaging Methodologies in Drug Discovery
三好荘介 (アステラス製薬(株))
創薬研究の課題として臨床予測性の向上があり、その解決策の一つにヒトの病態をより反映するような動物モデルの開発と動物モデルの臨床と同様な評価が期待される。本稿では、創薬研究におけるイメージング技術の利用動向について、PET、CT、MRIのような臨床画像診断方法の動物実験への適用例を中心に述べる。
【目次】
1. はじめに
2. PETイメージング研究
3. CTイメージング研究, MRイメージング研究
4. 薬物誘発性の毒性予測バイオマーカーとしてのバイオイメージング研究
5. おわりに
-------------------------------------------------------------------------
疾患の質的診断から治療に向けたイメージング技術の開発動向
Recent Progress in Imaging Technology for Qualitative Diagnosis and Treatment of Diseases
藤林靖久 ((独)放射線医学総合研究所)
長寿命化している現代社会において、がんや認知症等の老化関連疾患は、多様な原因分子からなる複数種の疾患の集合であることが解明されてきている。本稿では、これらの疾患を例に、質的診断から治療に向けたポジトロンCT(PET)イメージング技術の開発動向について述べる。
【目次】
1. はじめに
2. がん
3. 脳
-------------------------------------------------------------------------
MALDI-MSイメージングによる緑茶カテキンの動物組織内分布解析
Analysis of Distribution of Green Tea Catechin in Animal Tissues by MALDI-MS Imaging
藤村由紀 (九州大学)
三浦大典 (九州大学)
立花宏文 (九州大学)
緑茶カテキンの保健効果の理解には摂取後の体内分布の解明が必要である。質量分析イメージング(MSI)は、組織切片上の異なる質量の生体分子群の分布を非標識で同時に画像化できる新たな技術であり、本稿では、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)-MSIによる緑茶カテキンの動物組織内分布の可視化法を紹介する。
【目次】
1. はじめに
2. 質量分析イメージング
3. 緑茶カテキンを可視化するマトリックスの探索
4. 組織内微量摂取成分の同定戦略
5. 緑茶カテキンEGCGの代謝分布の画像化
6. おわりに
-------------------------------------------------------------------------
超音波顕微鏡による皮膚イメージング
Skin Imaging with Ultrasound Microscope
西條芳文 (東北大学)
皮膚のエイジングによるたるみやシワには、加齢による真皮のコラーゲン量の減少や、コラーゲンの質の変化による柔軟性や収縮性の低下が強く関与している。従来行われてきた、吸引や引っ張りによる生体皮膚弾性の機械的評価方法では、表皮と真皮の両方を合わせた特性しか計測できず、真皮のみの弾性計測には皮膚の内部構造を可視化しつつ弾性を計測する必要があり、超音波顕微鏡による皮膚イメージングは構造と弾性の両方を可視化する方法として注目されている。本稿では機械走査型超音波顕微鏡による摘出皮膚組織評価、三次元超音波顕微鏡による生体皮膚評価、皮膚の微細構造とバイオメカニクスの関係、超音波インピーダンス顕微鏡による皮膚表面の評価、音響放射圧による皮膚のバイオメカニクス計測について述べる。
【目次】
1. はじめに
2. 機械走査型超音波顕微鏡による摘出皮膚組織評価
3. 三次元超音波顕微鏡による生体皮膚評価
4. 皮膚の微細構造とバイオメカニクスの関係
5. 超音波インピーダンス顕微鏡による皮膚表面の評価
6. 音響放射圧による皮膚のバイオメカニクス計測
7. まとめ
-------------------------------------------------------------------------
TOF-SIMSによる植物生体分子のイメージング
TOF-SIMS Imaging of Biological Molecules in Plants
青木弾 (名古屋大学)
松下泰幸 (名古屋大学)
福島和彦 (名古屋大学)
飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)は高い平面分解能と表面感度を有するイメージング質量分析装置である。本稿では植物試料を対象としたバイオイメージングについて、特に細胞壁主要成分の一つであるリグニンの化学構造と量的評価、ならびに水溶性成分を対象とした凍結試料の測定に関する最新情報を紹介する。
【目次】
1. はじめに
2. TOF-SIMS の概要
3. 植物内の生体物質イメージングへの適用
3.1 細胞壁主成分高分子
3.2 リグニン
3.3 リグニンの重合様式とイオン化挙動
3.4 微小領域におけるリグニンの構造および量的評価
3.5 無機金属および低分子有機化合物
4. おわりに
-------------------------------------------------------------------------
光子励起を組み合わせた光音響顕微鏡の高空間分解能化
High-resolution Photoacoustic Microscopy with Two-photon Excitation
山岡禎久 (京都府立医科大学)
高松哲郎 (京都府立医科大学)
近年、光音響イメージングは生体深部を観察する方法として注目されている。本稿では、筆者らが考案した2光子励起を組み合わせた光音響顕微鏡について紹介する。通常、深さ分解能を向上させるために光音響波の高周波成分を使用しなくてはならないが、低周波成分を用いて光学的に深さ分解能を向上できるため、生体深部観察が可能である。
【目次】
1. はじめに
2. 光音響イメージングとは
3. 非線形光学現象の利用
4. 2光子励起光音響顕微鏡
5. おわりに
-------------------------------------------------------------------------
生体試料深部の高速・高精細な蛍光イメージング装置の開発と応用
Development and Application of Fast and High-definition Fluorescent Microscope for Deep Imaging
下澤東吾 (早稲田大学)
清末優子 ((独)理化学研究所)
近年、生命機能の理解を深めるために、組織や個体の深部で生体分子を高精細観察する技術が切望されている。筆者らはスピニングディスク型共焦点顕微鏡法と2光子励起法を融合し、両者の長所である高速・高精細観察と深部観察を両立した顕微鏡法を開発し、新手法の優位性を種々の生物試料を観察することで確認した。実用化されれば、ライフサイエンス分野の基礎研究のみならず、病理サンプル内のがん細胞をくまなく探すなど、医療等におけるニーズも期待される。
【目次】
1. 生命科学における光学顕微鏡
2. スピニングディスク型共焦点顕微鏡とピンホールクロストーク
3. 改良型CSUの構成とピンホールクロストークの評価
4. GFP発現動物の固定試料への応用
5. 個体深部のライブ観察への応用
6. おわりに
-------------------------------------------------------------------------
BIO R&D
-------------------------------------------------------------------------
自己組織化ペプチド技術のバイオマテリアルとしての応用
Biomaterial Application of Self-assembling Peptides Technology
長谷川雄也 ((株)スリー・ディー・マトリックス)
自己組織化ペプチドは構成要素であるアミノ酸の配列を変えることによって性質や機能をカスタマイズ可能であり、生体適合性に優れているため、新しいバイオマテリアルとして利用されつつある。本稿では自己組織化ペプチド技術の特徴や医療応用について述べる。
【目次】
1. はじめに
2. 自己組織化ペプチドとは
3. 医療機器への応用
4. 再生医療への応用
5. ドラッグ・デリバリー・システムへの応用
6. 今後の展望
-------------------------------------------------------------------------
次世代単子葉モデル植物「ミナトカモジグサ」の研究基盤整備について
Development of Resource, Technology and Information for a Model Monocotyledonous Plant, Brachypodium distachyon
小林正智 ((独)理化学研究所)
氷室泰代 ((独)理化学研究所)
地球規模の気候変動を背景として、食料や環境の問題が深刻になっている。そこで、単子葉植物のミナトカモジグサを穀物のモデルとして位置づけることにより、近年大きく進展した植物研究の成果を問題解決につなげようとする試みが始まっている。本稿では、研究の現状と今後の展望について、モデル植物を中心にまとめてみた。
【目次】
1. はじめに
2. 植物研究を支えるモデル植物とは
3. ようやく見えて来た単子葉のモデル
4. ミナトカモジグサの活用―未来を拓く取り組みについて
この雑誌の読者はこちらの雑誌も買っています!
BIOINDUSTRY(バイオインダストリー)の所属カテゴリ一覧
Fujisan.co.jpとは?
株式会社富士山マガジンサービスが運営する、
日本最大級の雑誌オンライン書店です。
一般的な書店と異なり、
定期購読サービスに特化しています。
雑誌、新聞、シリーズ書籍、漫画や
本屋にも無い古い本も見つかる!
法人サービスはこちら >
-
タイトル1万以上
豊富なラインナップで
書店に並ばない本とも出会える -
試し読み
バックナンバー1冊まるごと試し読み
したり、最新号も試し読みできる -
タダ読み
5,000冊以上の雑誌が
無料で読み放題 -
500円OFF
普段読んでいる雑誌のレビュー投稿で
500円割ギフト券をプレゼント -
事前予約
気になる本は
発売日前から事前予約可能 -
割引や特典付き
定期購読なら
お得に本が読めて
送料無料の雑誌も!
デジタル雑誌をご利用なら
最新号〜バックナンバーまで7000冊以上の雑誌
(電子書籍)が無料で読み放題!
タダ読みサービスを楽しもう!