国際人権 1990年報 1号 (発売日1990年11月15日) 表紙
  • 雑誌:国際人権
  • 出版社:信山社
  • 発行間隔:年刊
国際人権 1990年報 1号 (発売日1990年11月15日) 表紙
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国際人権 1990年報 1号 (発売日1990年11月15日)

信山社
☆『創刊のことば』国際人権法学会理事長 芦部 信喜
人権(ヒューマン・ライツ)は国により時代により,その意味と内容を異にする歴史的・相対的な概念であるにもかかわらず,立憲主義の進展に伴う諸憲法への...

国際人権 1990年報 1号 (発売日1990年11月15日)

信山社
☆『創刊のことば』国際人権法学会理事長 芦部 信喜
人権(ヒューマン・ライツ)は国により時代により,その意味と内容を異にする歴史的・相対的な概念であるにもかかわらず,立憲主義の進展に伴う諸憲法への...

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目次

☆『創刊のことば』国際人権法学会理事長 芦部 信喜
人権(ヒューマン・ライツ)は国により時代により,その意味と内容を異にする歴史的・相対的な概念であるにもかかわらず,立憲主義の進展に伴う諸憲法への実定化を通じて普遍的権利としての性格を強め,その普遍化をばねに人権国際化の時代を迎えて久しい。世界人権宣言が人権国際化の理念性を高らかに言区った歴史的な文書であるとすれば,国際人権規約は人権国際化の実定性をまさに世界的規模において具現した画期的な文書であると言うことができる。1988年はこの世界人権宣言が国連において採択されてから40年,国際人権規約に日本が加盟してから10年という記念すべき年であり,国際人権法学会が誕生するのにまことにふさわしい年であった。前年の87年,わが国は日本国憲法施行40周年を迎え,続く88年はアメリカ合衆国憲法200年,89年はフランス人権宣言200年にあたり,西側諸国における人権論議は一段と高揚していた。このようなとき新しい学際的な人権研究の学会が呱々の声をあげた意義は,きわめて大きいと言わねばならない。東欧諸国に劇的な変革の嵐が吹き始めた89年秋,創立記念総会を盛会裡に終えることができたのも,国際人権法学会に課せられた課題の重要性を象徴するものがあったように思われる。もとよりわが国においても,国際人権法の研究は,戦後間もない時期から主として国際法学者によって進められてきた。1952年に刊行された田畑茂二郎博士の『人権と国際法』をはじめとして,すぐれた業績も公にされている。憲法学の領域でも,数は少ないとはいえ,国際人権法プロパーの研究のほか,とくに外国人の人権について立ち入った研究が試みられた。日本公法学会が,1980年の総会テーマを「80年代における公法学の課題」とし,その一つの柱に「公法と国際社会」を選び,人権の国際化や外国人の法的地位等の問題を取りあげたのも,そうした関心の現われだったと言えよう。しかしながら,日本が国際人権規約に加盟し国連人権委員会の委員国になるなど,国連との関係を深めるにつれ,日本の人権問題が国際的レベルで取りあげられることが益々多くなってきた。国際交流の進展に伴って外国人の人権問題も,新しい解決を迫る多くの課題を投げかけるに至っている。このような状況の下では,国際人権法の研究は,学会設立趣意書に記されているとおり,「もはや個別学会や単発的な研究会・シンポジウムなどではなく,今こそ,より系統的より学際的に,内外の連絡を密にして,情報や知識や研究や持てるカを交換し,研究者も実務家も共に,一つのものを築き上げるべきときである」と思われる。ここに国際人権法学会設立の最大の意義があることは言うまでもない。この意義を生かすための課題は少なくないが,当面,国際人権規約なりヨーワツパ人権条約なり,現に加盟各国に重大な影響を及ぼしている国際人権法の具体的な適用や,国連における各種委員会の具体的な活動について,各国の国内法との関係を含め,正確かつ詳細な総合的研究を試みること,また,わが国における定住外国人の人権問題,外国人労働者および難民問題,社会的弱者(被拘禁者や子ども)の人権問題,差別問題(同和問題や女性差別)などについて,各分野の研究者と実務家による学際的な研究を推し進めること,が望まれよう。
ここに創刊される機関誌「国際人権 Human Rights International」が学会の研究成果を一段と高めるうえで大きな役割を果たすであろうことを期待するとともに,日本における国際人権法の研究者にとって不可欠の文献にまで成長するよう,会員諸氏はもとより,この学会に関心を寄せて下さる全国多数の研究者・実務家諸氏の温かい御協力をお願いしたい。
                                       1990年8月
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<国際人権法学会創立記念講演>
人権問題の国際問題・・・・・・・・田畑茂二郎(2) 

<創立大会に寄せて>
※国際法学会理事長代理 東寿太郎・・・・・・・・・・・・・・・・・(12)
※国際憲法学会日本支部事務局長 樋口陽一・・・・・・・・・・・・・・・・(13)
※刑法学会理事長 松尾浩也・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(13)
※日本弁護士連合会会長代理(人権擁護委員会委員長) 真部勉・・・・・・・・・・(15)
※外務省条約局長 福田 博・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(15)
※前法務省人権擁護局長 高橋欣一・・・・・・・・・・・・・・・・・・(16)
※児童の権利条約――メッセージ・・・・・・・・・・・・・・・アダム・ロパチカ(17)

<研究報告>
※人権と人道――国際人道問題独立委員会報告との関連において・・・・・緒方貞子(19)
※憲法と「国際人権」――「外国人の参政権」を中心に・・・・・・・・・浦部法穂(24)
※人権概念の普遍性と多元性――政治文化論からのひとつの問題提起・・・・武者小路公秀(28)

<論説>    
※近代欧州の人権と現代世界の人権・・・・・・・・・・・・・・・・・高野雄一(33)
※地球社会の人権論の構築――国民国家的人権論の克服・・・・・・・・芹田健太郎(37)

<国際人権機関の活動>
※人権小委員会の機能――その「独立性」と「政治性」・・・・・・・・波多野里望(43)
※社会権規約委員会(CESCR)・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 多谷千香子(52)
※女子差別撤廃委員会(CEDAW)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 赤松良子(58)
※その他主要機関の活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・斎藤恵彦編訳(64)

<書評>
※樋口陽一著『自由と国家――いま「憲法」のもつ意味――』・・・・・・・・内野正幸(78)
※Paul Sieghart 著「The Lawful Rights of Mankind」・・・・・・・・初川 満(80)
※国際女性の地位協会編
 『女子差別撤廃条約――国際化の中の女性の地位――』・・・・・・・佐伯富樹(82)
※学会報 REPORTIHRLA ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・事務局(84)

設立趣意・会則・役員・編集後記

アートディレクション=アトリエ・イオス  イラスト=松本圭以子

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商品情報・内容

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■ 国際人権学の軌跡と最先端を紹介する学会誌

国際人権の国内的実施という点に焦点をあて、国際法ならびに国内法の双方の立場から、日本の裁判所における国際人権条約の適用をはじめ、人権条約の国内的実施のために必要な理論的・実践的課題を指摘した特集を組む。国際法や憲法などの学者や弁護士といった各分野の俊英たちがその舌鋒を競う。国際人権法学会年報。

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